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車両管理のキホン!「社用車の日常点検」の必要性

毎日利用する社用車、その健康状態を知るために毎日の点検を行なっているでしょうか?少しでも不具合をそのままにして使用してしまうと事故の元となり、業務の遅延や企業は責任を負うことにもなってしまいます。
ヒトが毎日体調管理をするように、車両管理の基本とも言える社用車の日常点検を毎日しっかりと行い、車両の健康と安全を保ちましょう。

車両管理のキホン!「社用車の日常点検」の必要性

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日常点検とは

日常点検とは、車を安全かつ適正に使用するためにドライバーや管理者自身が自らの手で行うことができる点検のことで、簡単に言うと、車の健康チェックのことです。走行距離や稼働状況に応じて、エンジンルーム、車のまわり、運転席の3方向から車が安全な走行が可能かどうか、状態を確認しましょう。

日常点検はなぜ必要なのか

自動車本体は機械でできているため、使用頻度や時間の経過によって劣化・摩耗が進み、その構造や装置の性能が低下していきます。そのため、メンテナンスを行わないまま整備不良がある車両に乗っていると、走行中に突然の故障やトラブルが発生して事故を引き起こす恐れがあるため、非常に危険です。

日常点検の目的は、車の異常を早期に発見して不要なトラブルを防ぐこと。常日頃から社用車の点検を行い、適切な状態を維持することはリスクマネジメントの観点でも重要であるといえるでしょう。

日常における点検整備は使用者(企業、事業者)の義務である

道路運送車両法の第四章第47条には、道路運送車両の日常点検整備として、以下のことが定められています。

道路運送車両法 第47条 

自動車の使用者は、自動車の走行距離、運行時の状態等から判断した適切な時期に、国土交通省令で定める技術上の基準により、灯火装置の点灯、制動装置の作動その他の日常的に点検すべき事項について、目視等により自動車を点検しなければならない。

 2. 次条第一項第一号及び第二号に掲げる自動車の使用者又はこれらの自動車を運行する者は、前項の規定にかかわらず、一日一回、その運行の開始前において、同項の規定による点検をしなければならない。 3. 自動車の使用者は、前二項の規定による点検の結果、当該自動車が保安基準に適合しなくなるおそれがある状態又は適合しない状態にあるときは、保安基準に適合しなくなるおそれをなくするため、又は保安基準に適合させるために当該自動車について必要な整備をしなければならない。

出典:道路運送車両法 | e-Gov法令検索

このように、社用車を所有する際は事業社側が点検を行う義務があるとしっかり明記されていますので、ドライバーの安全を守り業務を滞りなく進めるためにも、車両管理の一環として、事業者は車両の状況を常に把握し、安全な状態を維持できるようにしましょう。

義務である日常点検を怠るとどうなる?罰則はある?

「免許を取ってから、自分の手で車の状態を細かく確認したことがない」という人も多いのではないでしょうか。毎年発表されているJAFロードサービス出動理由TOP3で毎回上位を占めるのは、バッテリー上がり(2021年度は40.7%で1位)とタイヤのパンク(2021年度は18.6%で2位)。これらはいずれも定期的な点検とメンテナンスをしっかり行っていれば防ぐことができるものです。移動中の急なトラブルは危険な事故を誘発しやすくなりますので、定期的なチェックをしてトラブルを起こさないようにしましょう。

点検を怠ることでよくあるトラブルとその原因

●バッテリー上がり

バッテリー上がりの主な原因は、過放電と破損または劣化によるもの。
過放電は、ライトを点けっぱなしにしていたり、エンジンを停止した状態で電気負荷を多く使用したりすることで起こります。とくに夏季はエアコンを利用するため、電気が作られる量と使う量のバランスが取れなくなり、トラブルが多くなりますので注意が必要です。

●タイヤのパンク

使用することで徐々に空気が抜けたり、異物が刺さるまたは縁石などにぶつける・擦るなどで傷がついたりすることでパンクを起こすことも。タイヤ内の空気は自然と抜けていってしまうため、キズ、亀裂のチェックと合わせて空気圧の点検を行いましょう。

事業用車両、商業車で整備不良が見られた場合

もし、事業用で利用している車両が整備不良と認定された場合、次のような違反点数と反則金の罰則が課せられます。

整備不良による罰則例:

  • 尾灯(ライト)不良 違反点数1点
    反則金は大型車が9,000円、普通車7,000円
  • 制御装置などの不良 違反点数2点
    反則金は大型車12,000円、普通車9,000円

事業で車両を利用する場合は消耗が大きいため、こまめなメンテナンスと点検が欠かせません。事故やトラブルが発生すると、修理や対応に終われ、一部の業務がストップしてしまう場合も考えられます。そうなると多大な損失です。日頃から車両の状況を観察することで不具合を早期発見することが可能です。車を安全な状態に保ち、長持ちさせ、なおかつ円滑に業務を遂行させるためにも、1日1回、日常点検は必ず実施しましょう。

車を日常点検する頻度は?

事業で車両を頻繁に利用する場合は毎日必ずチェックを行うこと

タクシーやトラック、バスなどの商業車はもちろん、荷物の運送、営業など、事業のなかで日々、車両を利用する場合は毎日、出発前に点検を行いましょう。普段からあまり車を利用しない場合においては、利用する前、最低でもひと月に一度は確認しておくと、走行中のトラブルを未然に防止できます。
一般ユーザーの場合、目安は1ヶ月に一度の点検が理想です。

長距離での移動、雪道走行時は念入りに!

日頃から長距離移動が多い、業務の中で遠距離の移動が必要になった場合は、走行距離が長ければ長いほど車への負荷も大きくなりますので、事前にしっかりとチェックを行ってから出発をしましょう。また、大雨や雪道走行のあとも車の状態を必ず確認しておきましょう。

社用車の点検は3通り

車両を所有する事業社は、自動車を適正な状態に保つために、「車検」や12ヶ月毎に行う「定期点検」そして「日常点検」という3つの点検の実施を義務付けられています。

日常点検と車検、定期点検の内容と違い


車検については「車検って一体何するの? 車検の基本を徹底解説」のなかで詳しく解説していますのでご参照ください。ここでは車検、日常点検、定期点検、それぞれの違いについてまとめてみました。

車検:自動車検査登録制度の略。車両の保安を守るために、現状において、外観や安全面、公害防止面などで問題がないかを法律に基づき行う検査。新車の場合であれば購入後3年で、それ以外は2年ごとに受けます。

定期点検:故障やトラブルが起きないように事前に点検や整備を行うこと。車検の翌年に行う「1年定期・整備(1年点検)」も、道路運送車両法の法令により実施が義務付けられています。

なお、自家用中型トラックは6ヶ月ごと、バス、トラック、タクシーなどの事業用車両は3ヶ月ごとなど、それぞれ実施月と点検項目数は異なりますので、確認の上、必ず実施してください。

日常点検:日常点検とは社用車を所有する事業者が自ら行うことのできる点検です。点検中に何かおかしいと感じることがあれば、整備工場などで詳しく見てもらうことをオススメします。


トラックなどの事業用車両では1日1回の運行前点検が義務付けられています。車両が正常な状態でなければ、有害な排気ガスを排出し大気汚染の原因にもなります。環境を守り、車両そのものの性能を維持するためにも、定期的な点検を確実に行いましょう。

すみからすみまで徹底しよう!日常点検の方法とチェック内容

運転日報を見て前日までに異常、トラブルなどがないか確認する

運転日報や点検リストなどを見て、前日に異常やトラブルがなかったか、前日の状態はどうだったかを確認します。利用していたドライバーが異なる場合は、直接ヒアリングしてもいいでしょう。ブレーキの効きがいつもより悪かった、操作がしづらかったなど、異変があった場合は管理者・ドライバー間で情報を共有できるようにして、場合によっては別の大体車両を使用しましょう。

点検をする前に

日常点検を行うときは平たんな場所を選び、タイヤに輪止めをかけておきます。そしてパーキングブレーキを確実に効かせギヤをニュートラルに入れます。

①まずはエンジンルームを確認

ブレーキ液の量は適正ですか?

ブレーキ液のリザーバ・タンクを見て、上限ラインと下限ラインとの間に液量があるかどうかを点検しましょう。液量が減少していた場合、漏れが原因か、ブレーキ・パッド等の摩耗が原因か、なぜ減量しているのかを確かめる必要があります。液の異常な減りが見られた場合は、早急に整備工場などに相談してください。

バッテリ液の量は適正ですか?

バッテリの液量が規定の範囲にあるか、車両を揺らすなどして点検しましょう。交換のタイミングは3年〜5年ごと、または点検時に変更をすすめられた場合に対応してください。バッテリ液は腐食性が強いので、体、衣服、車体などに付着しないよう汚れてもいい服で行うといいでしょう。

冷却水の量は適正ですか?

ラジエータのそばに付いているリザーバ・タンクは、外側から冷却水が一目で見えるようになっています。この冷却水の量が、上限ラインまで入っていれば問題ありませんが、この冷却水が下限ライン近く、また、それより少ない場合は、冷却水を補充しましょう。

エンジンオイルの量と汚れを確認しましょう。

エンジンオイルはエンジンをスムーズに回転させるための潤滑油。量が不足したり汚れていたりするとエンジンに負担がかかってしまいます。
エンジンに付いているオイル・ゲージを抜きとり、付着しているオイルを拭きとります。その後、ゲージを差し込み、再度抜きとってオイルの量を見ましょう。ゲージの先端についている2本のライン、またはギザギザ部分の目印の中間にオイルがあれば問題ありません。ゲージの下限ラインよりもオイルが下側にあるときは補充を。汚れている場合も交換しましょう。

ウィンドウ・ウォッシャ液の量は適正ですか?

ウィンドウ・ウォッシャ液が不足してしまうと、フロントガラスの汚れがそのままになり、視界が悪いまま運転することになり、とても危険です。ウィンド・ウォッシャ液の量が適当かをしっかり確認しましょう。ウォシャ液が空の状態でウォッシャ・スイッチを入れると、ポンプが破損することがあるのでご注意を。

②次に、ぐるっと車のまわりを確認

タイヤの空気圧は適切ですか?

タイヤの空気圧が低くなると、路面への接地面が多くなり走行時のバランスが取りづらく、燃費も悪化してしまいます。逆に空気圧が高すぎるとハンドル操作が難しくなります。空気圧は、タイヤの接地部のたわみ具合を目で見て判断しましょう。接地部のたわみ具合で判断ができなければタイヤゲージを使って点検を。

タイヤの亀裂や異常な摩耗、損傷はありませんか?

タイヤの不具合に気づかず走り続けていると、パンクやバーストの危険性も。そのために、タイヤの亀裂や損傷の有無を目で確認するとともにタイヤの異物チェックも入念に行いましょう。タイヤに刺さった釘や石に気付かずに走行すると、パンクやバーストのトラブルに見舞われる危険があります。タイヤにかみ込んだ異物はきれいに取り除きましょう。

タイヤの磨耗による溝の深さは?

雨が降るなどの悪天候時に磨耗したタイヤで車両を走らせるのは、ブレーキも効かずハンドル操作も難しため危険な行為です。タイヤの溝の深さに不足がないか、ウェア・インジケータ(スリップ・サイン)などで点検しましょう。
スリップ・サインは、タイヤの溝の深さが1.6ミリ以下になると現れます。また、高速道路ではタイヤの溝の深さが小型トラックで2.4ミリ、大型トラックとバスは3.2ミリほど残っている必要があります。

ヘッドランプやウィンカーランプ、ランプ類は点灯や汚れ

車体にはヘッドランプ、ポジションランプ(車幅灯)、パーキング・ランプ、ストップ・ランプ、テール・ランプ、ウィンカーランプなど、多くのランプが搭載されています。他車に対する意思表示をしっかりと伝える役割を持ったランプ類。あなたの言葉の代わりになるランプなので、点灯の有無を確認し、レンズの汚れや損傷も調べ、反射器の汚れも落としましょう。

④最後は運転席に座って確認

ブレーキペダルは正常ですか?

ブレーキは運転時にスピードを制御する、非常に大切な装置です。エンジンをかけて異音がないかどうか確かめたうえ、ブレーキ・ペダルを踏み込んだとき、床板との隙間や踏みごたえが適当かどうか確認します。その際に、踏みごたえがいつもと違う感じがしたら注意が必要です。新車時や定期点検直後の感覚を元に判断を行い、違和感がある場合は整備工場に早めの相談を。

パーキングブレーキはしっかりかかりますか?

一般にサイドブレーキと呼ばれているパーキングブレーキ。ブレーキレバーをいっぱいに引いたときに、引きしろが多すぎたり少なすぎたりしないかをチェックしましょう。ブレーキペダルと同様に、新車時や定期点検直後との違いを比較しておくと異変があった際に気づきやすくなります。

エンジンをかける際に異音やかかりづらさがありますか?

エンジンが速やかに始動し、円滑に回転するか、また、その際に異音がないかを点検しましょう。アクセルペダルが引っかかることなくエンジン回転がスムーズに上昇・下降するかを見ます。

エンジンの低速・加速状態を見ましょう。

エンジンを暖機させた状態で、アイドリング時の回転が円滑に続くかを点検しましょう。走行状態でエンジンを徐々に加速したとき、アクセルペダルに引っ掛かりがないか、また、エンスト、ノッキングなどを起こさず円滑に回転するかを確認します。

ウィンドウ・ウォッシャ液の噴出状態に異常はありませんか?

ノズルにゴミやほこりなどが詰まってしまうと、洗浄水を噴射できずフロントガラスが汚れたままになってしまいます。そのため、ウィンドウ・ウォッシャ液を噴出させ、噴射位置や噴射状況が適当であるかを点検しましょう。

ワイパーの拭き取り状態を見ましょう。

ワイパーのブレードラバーは消耗品であるため、使用しているうちにすりへって拭き残しが発生します。こまめに取り替えましょう。ワイパーを作動させ、低速・高速・間欠の各作動、拭き取り状態に不具合が内科を目視で点検します。

点検結果は記録し、状態を共有する

日常点検を実施したら、全ての項目が正常・または異常であったことを周知するために必ず記録をつけておきましょう。そうすることでトラブルや故障による事故を未然に防ぐことができます。

無料でDLできる点検表を活用しよう

毎日の点検で事故の確率を大幅に軽減することができますが、点検項目は決して少なくありません。ため抜け漏れが心配、手書きだと読めない場合があるかもしれない。そんな時は無料で毎日利用できる点検表を活用しましょう。

社用車とドライバー、そして会社を守るためにも、面倒くさい、忙しいから、と日常点検を省かず、毎日しっかり行いましょう。そうすることで事故を未然に防ぎ、結果的に業務の効率を改善することにもつながります。

点検方法に関する便利な参考資料

また、担当者やドライバーが変わり、点検内容と方法がわからないという場合は、国土交通省が発表している「自動車の点検及び整備に関する手引」や「日常点検のやり方」を参考にして実施ください。

一般ユーザー向けにはJAFが提供している「日常点検15項目」のシートがわかりやすい解説と写真が掲載されているためおすすめです。どのような項目があるのか、具体的に何をすれば良いのか、軽自動車から自家用車、二輪車、トラック、商用車まですべての点検項目が網羅されています。

抜け漏れ防止で徹底管理。クラウド車両管理SmartDrive Fleet

弊社が開発・提供しているSmartDrive Fleetは、オンライン上で全車両の走行管理やドライバーの勤怠管理はもちろん、エンジンオイルなどの整備スケジュール管理もできる、リアルタイム車両管理システムです。

運転診断機能により各ドライバーの運転状況を自動で診断できるため、運転スキルの向上も望めます。万が一の車両の不具合もリアルタイムにアラートが飛んでくるため整備管理も任せることができますし、車検タイミングや、危険運転のトラッキングと注意アラート、経費や勤務時間の管理なども完備しています。

日常点検と合わせて利用することで、より安心・安全で万全な車両管理が行えるでしょう。

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筆者紹介

株式会社スマートドライブ
編集部

株式会社スマートドライブ編集部です。安全運転・車両管理・法令遵守についてわかりやすく解説します。株式会社スマートドライブは、2013年の創業以来、「移動の進化を後押しする」をコーポレートビジョンに掲げ、移動にまつわるモビリティサービスを提供しています。SmartDrive Fleetは、1,700社以上への導入実績があり、車両に関わる業務の改善や安全運転の推進などに役立てられています。また、東京証券取引所グロース市場に上場しています。 SmartDrive Fleetは情報セキュリティマネジメントシステム適合性評価制度「ISMS認証(ISO/IEC 27001:2013)」を取得しています。

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