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公開日: 2020.12.15
更新日:

テレマティクスとは?[2022年最新版]

コロナ禍を経て、多方面で新たな生活様式を強いられるようになりました。移動も例にもれず、安全かつスムーズ、付加価値のあるサービスへの進化を求められています。
そうしたモビリティの進化を実現できるテクノロジーとして、近年注目されているのがテレマティクス。そもそもどんな技術であり、自動車を始めとするモビリティ業界にどんな新風を吹き込むのでしょうか?

テレマティクスとは?[2022年最新版]

テレマティクスとは?

テレマティクスとは、「電気通信(テレコミュニケーション)」と「情報処理(インフォマティックス)」を組み合わせた造語で、移動体に通信システムを利用してサービスを提供することの総称です。車両におけるテレマティクスとは、通信機能を車に取り付けることで常に外部とつながることができる、つまりクルマのIoTと言えるでしょう。

テレマティクスの仕組みを簡単に解説

テレマティクスには、ネットワークを介して通信のやり取りを行う「Telematics Control Unit(以下、TCU テレマティクス制御ユニット)」という装置が使用されます。このTCUがあることで、エアバックと連動して使用する自動緊急通報、車両盗難時の追跡機能、リアルタイムでの交通情報・天気情報などを受け取ることができたり、車両の位置情報や稼働状況、走行履歴といった幅広いデータ取得など、ネットワークを使った双方間の通信を可能にしたりしています。

また、近年発売されている多くの自動車には、自動車のさまざまなシステムを制御する電子制御ユニット「Electric Control Unit(以下、ECU)」が搭載されていますが、ここにもテレマティクス機能を備えたものが増えつつあります。緊急コールボタンを押すだけでコールセンターにつながり、直接通話ができたり、車両の情報を送れたりするサービスなど、安全を守ることに特化した便利なサービスが提供されています。

テレマティクスの歴史

テレマティクスの歴史 ~情報の質とスピードの進化~

私たちがはじめに“テレマティクスらしきもの”に触れたのは、おそらく電話回線を利用したFAXでしょう。受話器からの音声だけでなく、情報を文字・図表・画像で受け取れるようになったことは、当時としては非常に画期的なことで、FAXの普及により、一気に情報処理・理解力が向上しました。その後すぐインターネットや電子メールが登場し、情報の質・量・伝達スピードは格段に進歩を遂げ、現在ではリアルタイムで動画をやり取りできるようになったのです。

テレマティクスの歴史 ~モビリティ業界へ~

テレマティクスとモビリティ業界が接点を持つのは1980年代。1981年、ホンダがジャイロ式カーナビを搭載した2代目アコードを販売してからですが、当初のカーナビはモビリティ自身が車体の方向を把握していたのです。

その後、トヨタなどが追随してCDやDVDによる「電子地図式カーナビ」を発表しましたが、これも車内で情報のやり取りが完結するだけのシステムのため、厳密にテレマティクスが導入されたのは1991年のこと。パイオニアが世界ではじめて遠く離れた人工衛星からの電波で自動車を誘導するGPS式カーナビを開発し、以降、GPSによる位置情報の精度や速度が進歩し現在に至っています。

混同されがちですが、コネクテッドカーとテレマティクスの違いは、前者がICT端末としての機能を有する車を指すのに対し、後者は車体に取り付けているカーナビやドラレコ、デバイスから通信システムによってサービスを提供する仕組みや概念、サービスそのものを言います。

テレマティクスの歴史 ~一方通行から相互通信へ~

周知の通り、車載GPSが発する位置情報や車速をシステムが解析し、目的地へと誘導するGPSカーナビは、その利便性の高さから瞬く間に普及しました。そしてそこにリアルタイムの道路情報や渋滞情報などが加味され、音声のみで操作できるカーナビも登場。ただし、ここまではGPSという優れた情報発信機器を用いた、受動的で一方通行なシステムにすぎません。モビリティ業界においてテレマティクスは、自動車からも能動的に情報を発信し、ドライバーの利益を生むと注目されているのです。

テレマティクスができること ~テレマティクスサービスの事例〜

テレマティクスを利用したサービスが

米国で誕生した「テレマティクス保険」

国内外を含め、クルマの普及とともに交通事故が社会問題し、交通事故で発生した物的・人的損害に対する金銭補償額が増加。そこへ次第に、「年間10万km走行するドライバーと5千kmしか走行しないドライバーの掛け金が同額なのはおかしいのではないか」という考えが芽生え、海外でテレマティクス保険が誕生します。

テレマティクス保険とは、車両に設置した車載器から走行距離や運転速度、ブレーキの状況などの運転情報を取得・評価したうえで保険料に反映させるという保険サービスで、個々のドライバーの詳細な運転情報を把握し、運転実績に応じて保険会社が金額を設定します。

米国ではBlackboxやOBD dongleなどのデバイスが使用されていましたが、最近ではスマホアプリを活用した事例も増えているようです。

テレマティクス保険は「走行距離連動型(PAYD)」と「運転行動連動型(PHYD」の二種類がある

現在の主流は走った分だけ掛け金を支払う「走行距離連動型(PAYD)」ですが、これに通勤orレジャー、市街地or郊外など、環境や状況が掛け金へ加味されるようになりました。日本では、定期的な車検とオドメーターから車両ごとの走行距離を正確に把握・管理できるため、走行距離連動型が主流のようですが、もう一種のテレマティクス保険として、過去の事故・違反歴といった運転実績、そして自動車に設置したセンサーにより、急ハンドル・急ブレーキを多用しないなど、事故のリスクが低い優良ドライバーの掛け金を安くする「運転行動連動型(PHYD)」があります。また、取り付けた車載器から送信される契約者の運転データをもとにした安全運転診断や、危険運転が増える箇所を知らせる、安全な走行に特化した機能も提供されています。

進化する「カーナビ」や「ドラレコ」

2014年6月、トヨタはカーナビからの脱却を掲げ、音声で目的地設定やニュース検索ができる「エージェント」とカーナビゲーションにアプリを追加できる「Apps」などを搭載したテレマティクスサービス「T-Connect(ティーコネクト)」を発表。そこから続々とテレマティクス機能を搭載したカーナビが誕生します。単純に目的地を検索するだけでなく、位置情報から天候や道路状況、事故情報などを合わせた最新情報を地図に反映するため、より、正確な到着時刻が把握できるようになったのです。

また、近年では車内外の様子をドラレコにもテレマティクスを搭載した通信型タイプがいくつもリリースされています。その多くが、リアルタイムでの危険運転検知やそれに伴うアラート機能、AIカメラによる居眠り運転・ながら運転の検知機能、大きな衝撃発生時に安否コールが届く機能など、事故防止と安全運転支援に役立つ機能が搭載されているため、法人企業の導入も増えているようです。

走るスマホ「コネクテッドカー」

コネクテッドカーとは、インターネットへ常時接続された自動車のことです。

テレマティクスサービスで利用される自動車も、こちらに該当します。近年では、通信技術の発達により、5Gを駆使して「クルマもクラウド化」できるようになりました。これからの時代は、クルマが「走るスマホ」へと変革します。

日本国内のコネクテッドカー

2022年現在、大手自動車メーカーが多種多様なコネクテッドカーを販売しています。

  1. トヨタ「T-Connect
    2018年6月以降、基本的にすべての新車が対応車種に
  2. 日産「Nissan Connect
    2022年度までに、主要市場で販売する全新型車を対応車種に
  3. ホンダ「Honda CONNECT
    ソフトバンクとの5G技術の共同研究など、今後の注力事業に
  4. スバル「SUBARU STARLINK
    スマホのOSに関わらず、多様なアプリの体験が可能に
  5. マツダ「MAZDA CONNECT
    人間中心の考え方に基づき、マツダ独自のインターフェイスを採用
  6. 三菱自動車「MITSUBISHI CONNECT
    クラウドとAIが連携、お得なクーポン配信から緊急通報まで対応

法人企業に欠かせない「車両管理システム」

映像を記録するだけのドラレコと違い、車両管理システムは危険操作が発生した箇所を記録したり、リアルタイムの位置情報を把握できたり、走行履歴が記録できたりするなど、車両のデータを集めて車両管理と運行管理をどちらも行えるシステムです(メーカーによって搭載機能は異なります)。

シガーソケットに挿し込むタイプやドラレコと一体型など、目的や用途に合わせて選べるのもポイント。営業車やトラックを複数台、保有している企業であれば、ドライバーの免許書情報から車検情報など車両に関するあらゆる情報とともに一括管理ができるため、管理者の業務負担を大幅に軽減できるでしょう。

車両管理にテレマティクスサービスを導入するメリット

車両管理にテレマティクスを導入するおもなメリットは次の4点です。

業務効率化・売上拡大

今まで見えなかった配送ルートが可視化され、無駄のない運行が可能になります。それに加えリアルタイムの位置情報がわかることでスムーズな指示出しや連携が実現され、結果、長時間運転も削減できます。テレマティクス搭載の車両管理システムには運転日報の自動作成機能もあるため、ドライバーは業務で携帯するスマートフォンにアプリをダウンロードし、簡単な操作で入力が可能に。今まで手間になっていた手書きの日報作成時間も大幅に削減。そのぶんドライバーが本業に集中でき、最終的には売上の向上へ寄与します。

コスト削減

遠回りの走行ルートや少し長めのアイドリング、エンジンのオンオフなど、車両の動向がわかるようになるため、無駄を削減できます。無駄な走行や時間がなくなれば、ガソリン代や配送ルートさらには車両台数までを最適化できるようになり、全体のコスト削減も実現できます。

安全運転強化

急減速や急加速、急ハンドルといった危険挙動を検知し、アラートで知らせて、事故防止につなげます。また、一日の運転状況をデータとして抽出することも可能なため、安全運転管理者がこの結果をもとに、ドライバーへの適切な指導が可能に。

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こちらの資料では、テレマティクスを活用して危険運転50%削減に成功した事例を元に、事故削減への取り組みをわかりやすくご紹介しています。

法令遵守

交通事故が発生していなくても、事業用車両が危険な運転をしていると周りの人々や顧客へネガティブな印象を与えてしまいます。テレマティクスを活用すれば、危険操作を繰り返す、速度超過しているなど、違反や危険運転を繰り返している従業員を洗い出し、適切な指導を行うことも可能です。

テレマティクスサービスのデメリット3つ

ここまで述べたように、自動車におけるテレマティクスは数々の可能性を持っていますが、一部ではデメリットも…。

テレマティクスのデメリット1「個人情報漏洩の可能性」

テレマティクス導入時の一番の課題となるのは、取り扱う個人情報の漏洩問題です。

保険やフリート活用など、自動車テレマティクスがまだ限定的にしか普及していないのは、資産や健康に関する情報を多方面で共有することに、ユーザーが危機感を持っているためです。自動車業界だけでなく、今後、自動車テレマティクスの分野に参入を考えている企業は、何よりも先に「個人情報の漏洩防止」を前面に打ち出すべきかもしれません。

テレマティクスのデメリット2「従業員からの反発」

車両管理のテレマティクスは、管理者にとっては非常に利便性が高く、管理がしやすいものですが、その一方で、従業員・運転者から「常に行動を監視されているようで嫌だ」といった理由により、導入に際して反発の声が上がることも少なくはありません。安全を守り、労働時間の適正化を測るためなど、従業員へのメリットをしっかり伝え、導入の目的について理解を深めていく必要があります。

テレマティクスのデメリット3「コスト面」

テレマティクスを取り入れれば効率化やコスト削減ができますが、デバイス購入費や通信費、システム利用料、場合によっては取り付け工賃なども含めた初期費用、運用を続ける際は月額費用を負担しなくてはなりません。

近年、企業ではDSGsへの関心の高まりからHVやEVなど省燃費の方に目が行きがちですが、長い目で見ると生産性の向上や業務の効率化、働き方改革、コスト削減など、多くの効果が得られるテレマティクスの方が費用対効果は高いと言えるでしょう。最近では、低価格でリース車両やレンタカーへも後付け可能な車両管理システムが提供されています。社用車をすべてコネクティッドカーへ変換するには膨大なコストがかさみますが、車両管理システムは車載機を装着するだけなので、管理者は業務改善計画の一つとして導入を検討すると良いでしょう。

テレマティクスの未来

テレマティクス自体は、スマホやインターネットの普及もあり、もはや特別なものでなくなってきました。可能性を第一に考えれば、テレマティクスがモビリティ業界を新しい生活様式に進化させるために必要不可欠なキーワードであることは明らかです。今後、自動車の情報端末化に備え、個人情報取り扱いにおける法整備やキャッシュレス決済を始めとする生活のIT化に対応していきましょう。

車両管理システム「SmartDrive Fleet」のススメ

SmartDrive Fleet」とは、テレマティクス機能を搭載したクラウド型車両管理システムです。シガーソケットに挿すだけのお手軽なデバイス、高品質なドライブレコーダーの2タイプがあり、リアルタイムの位置情報、走行履歴、安全運転診断、自動運転日報・月報作成昨日など、自動で取得された走行データをもとにした多くの機能が備わっています。

「安全運転への意識を向上させ、事故を減らしたい」「車両の正しい稼働状況を把握したい」「リアルタイムで位置情報を把握し、適切な指示を出したい」「車両管理業務の手間を省きたい」など、多くの課題をまるっと解決し、多様な使い方ができるとして多くの企業で支持されています。トライアルも実施していますし、企業の課題に合わせて最適なご提案をさせていただきますので、お気軽にお問い合わせください!
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