この記事を読むと
- 前後2カメラ型ドライブレコーダーを導入する意義がわかる
- 設置時の注意点とデメリットの理解が得られる
- 市販されている前後2カメラモデルの性能比較と選び方がわかる

この記事を読む方におすすめの資料

車の前後にカメラを設置するメリット

平成27年における交通事故の発生状況を「人対車両」「車両相互」「車両単独」という事故類型別でみると、実に交通事故の86.7%は「車両同士の事故」によるものだという結果がでています。特に多いのが追突(全体の33.5 %)と出会い頭衝突(24.3%)です。
これらの事故発生時に逃げられてしまったような場合こそ、相手の顔やナンバープレートなどを記録するドライブレコーダーの真価が発揮されるでしょう。突然背後から追突されることに備えて、後方(リア側)にもカメラを設置しておくと安心ですね。
またリア側にカメラを設置しておけば、後方車両からの危険行為を記録したり、追突後に脅されたりした場合にも証拠として残してくれます。もしこれらの要因によって事故が起きた場合、警察に録画データを提供すれば有利に交渉を進めることができるはずです。
反対に懸念点としては、リアに取り付けるカメラが大きいとミラーによる後方確認の際に視界の妨げになる恐れがあること。取り付けの作業時には位置に注意して、なるべく目立たない場所に設置しておきましょう。
ドライブレコーダーを販売するメーカーの中には、前後にカメラを設置できるタイプの商品を取り扱っているところもあります。それ以外にも後方確認における視界の妨げにならない「コンパクトタイプ」のサブカメラも数多く発売しているため、大手通販やカー用品販売サイトなどで調べれば自分の目的に合わせた商品が見つかるはずです。
今回は前後に設置できるタイプのものをピックアップして紹介します。
前後2カメラタイプのドライブレコーダー6選
1. ZDR-015(コムテック)

・画素数:200万画素(CMOS)
・参考価格:¥25,583(Amazon)
・公式URL:http://www.e-comtec.co.jp/0_recorder/zdr015.html
・Amazon : https://amzn.to/2Jdv8bM
自動車用精密機器の開発・製造を行っているコムテック(COMTEC)では、前後2カメラのフルHD200万画素で録画できるドライブレコーダーを販売しています。2つのカメラにより走行時や駐車中でも前方・後方の様子を鮮明に記録してくれるため、安心できます。
注目すべきは6つの安全運転支援機能を搭載していること。「先行車発進お知らせ機能、車線逸脱お知らせ機能、先行車接近お知らせ機能、ドライブサポート機能、前方信号お知らせ機能、車速アラーム機能」と多彩な機能が備わっているため、録画だけでなく快適なドライブをサポートしてくれます。
【主な機能】駐車監視機能(オプション対応)、GPS内蔵、G(加速度)センサー搭載、映像鮮明化WDR/HDR搭載、全国のLED信号機に対応
2. DMDR-12(ドリームメーカー)

・画素数:120万画素(CMOS)
・参考価格:¥19,800(Amazon)
・公式URL:http://www.dream-maker.co.jp/products/dr/dmdr-12.html#dmdr-12-1
車載用電気機器の販売を行っているドリームメーカー(DreamMaker)では、デュアルカメラ仕様のドライブレコーダーを販売しています。広角カメラ(対角120度)を採用しているため、広範囲の風景を録画することができます。
また、タッチパネル液晶画面を搭載しているため、録画解像度の変更や動画の再生・停止など、指先で簡単に操作することが可能です。
常時録画なので事故が起きた場合でも必要なシーンをしっかり記録。通常のドライブレコーダーでは録画した映像をファイルごとに保存した場合、そのファイル間に空白の時間が生じがちですが、こちらの製品ではタイムロスがなく連続して記録できるのが特徴です。
【主な機能】GPSモジュール付属、G(加速度)センサー搭載、暗視機能搭載、外付けカメラは赤外線LED搭載
3. Driveman TW-1/TR-1(アサヒリサーチ)

・画素数:不明
・参考価格:¥24,880(Amazon)
・公式URL:http://www.driveman.jp/products/tw1.html
・Amazon : https://amzn.to/2RK4Stx
ドライブレコーダーの開発をメイン事業としているアサヒリサーチの2カメラタイプのドライブレコーダーです。
フロントカメラは全国のLED信号機にもしっかり対応しており、フレームレートもカメラ別にそれぞれ設定することができます。アサヒリサーチの「Drivemanシリーズ」は、警視庁や全国の各警察、日本赤十字社などに正式採用されているため、信頼と品質に関しては折り紙つきです。
国内製品のためアフターサポートも充実。2タイプカメラのドライブレコーダーは、現在のところ海外製の商品が多いため、国内でサポートを受けられるものは安心して購入することができます。GPSのアンテナはオプション対応となりますが、搭載すれば日時・速度情報・位置情報も同時に記録することが可能です。
【主な機能】G(加速度)センサー搭載、駐車中録画機能(衝撃検知後に録画を開始)、全国のLED信号に対応、暗視用赤外線LED搭載
4. CR-2000S+ CR-2000S-P(インバイト)

・画素数:240万画素(CMOS)
・参考価格:¥49,800(Amazon)
・公式URL:http://inbyte.jp/cr-2000sp.php
・Amazon : https://amzn.to/2YoHhkU
韓国製をメインに電化製品の企画・開発・販売を行っているインバイト(INBYTE)では、前後2カメラタイプのドライブレコーダーを数多く販売しています。2000S(単体モデル)では別売りとなっていた「リアカメラ、常時電源コード、GPSモジュール」をセット標準付属として販売したのが、このCR-2000S+となります。
ハイスペックなカメラは安全運転支援システムも搭載しており、「前方衝突警報、車線逸脱警報」といった機能が備えられています。以前のモデルではエンジン振動の有無で駐車中の判定を行っていましたが、CR-2000S+ではACC(アクセサリー)電源への電力供給状態によってON/OFFを判断します。
エンジンをOFFにすれば15秒後に「駐車モード」へ切り替わるため、微細な振動がある環境下でも安心して使用することが可能です。
【主な機能】駐車モード搭載(常時電源コード利用時のみ)、GPSモジュール付属、G(加速度)センサー搭載、映像鮮明化WDR搭載
5. FineVu CR-3000S(インバイト)

・画素数:400万画素(CMOS)
・参考価格:¥59,768(Amazon)
・公式URL:http://inbyte.jp/cr3000s.php
・Amazon : https://amzn.to/2YihQkT
こちらの商品では、「車線逸脱警報、前方衝突警報、先行車発進通知」などの3つの機能が用意されています。夜間の撮影をより鮮明にする「ナイトモード」も搭載されており、暗い箇所を明るく補正して鮮明な映像で録画してくれます。
【主な機能】駐車モード搭載(動体や衝撃を確認した時のみ録画)、GPSモジュール付属、G(加速度)センサー搭載
6. DRY-S100c(ユピテル)

・画素数:メインカメラ(100万画素/CMOS)、オプションカメラ(30万画素/CMOS)
・参考価格:¥18,996(Amazon)
・公式URL:https://www.yupiteru.co.jp/products/drive_recorder/dry-s100c/
・Amazon : https://amzn.to/2YkrEdW
このスマートドライブマガジンでも度々紹介しているユピテル(Yupiteru)の製品です。同社は以前に、オプションで2カメラに対応しているDRY-S100cという商品を販売していました。残念ながら現在は生産を終了していますが、通販のサイトでは今でも販売しているお店もあるため、気になった方はネットで調べてみることをオススメします。
前後の光景を同時に記録してくれることはもちろんのこと、画面上でもメイン映像にサブカメラの映像をプラスした内容を表示するため、リアルタイムに状況を確認することができます。また、バックでの駐車におけるリアビューモニターのような使い方も可能です。
【主な機能】GPSモジュール付属、G(加速度)センサー搭載
商品別一覧表(2017年9月25日現在)
| メーカー | 商品名 | 画素数 | 参考価格(Amazon) |
| コムテック | ZDR-015 | 200万画素CMOS | \25,583 |
| ドリームメーカー | DMDR-12 | 120万画素CMOS | ¥19,800 |
| アサヒリサーチ | DrivemanTW-1/TR-1 | 不明 | ¥24,880 |
| インバイト | CR-2000S+CR-2000S-P | 240万画素CMOS | ¥49,800 |
| インバイト | FineVu CR-3000S | 400万画素CMOS | ¥59,768 |
| ユピテル | DRY-S100c | メイン100万画素サブ30万画素 | ¥18,996 |
最近ではリア側にもカメラを設置しているユーザーが増えつつあります。現在は2タイプカメラの国内製品が少ない状況ですが、今後の需要の高まりにより開発の取り組みが活性化するかもしれません。
後方も同時録画となると、それなりの記録容量を要求されるため、現在の製品にはまだまだ改善の余地があると思います。動画の圧縮技術やカメラの性能は年々進化しているので、今後も更にコンパクト化が進み、高画質で長時間録画が可能なドライブレコーダーが数多く発売されるはずです。