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車両管理で大事なヒトを守る「運転者台帳」の役割

社用車の車両管理には、車両の点検から保険の手続き、事故や違反履歴の管理に年間計画や請求書申請など多岐にわたる業務があります。
その中でも最も重要なのが車両そのものと、車両で業務を遂行するヒトの管理。どちらも事業社には欠かせない、とても大切な資産であり守るべきものです。そこで運転者一人ひとりの情報管理として重要な役割を果たすのが「運転者台帳」。

運転者台帳とはどういうものなのか、また、特筆すべき事項はなんであるか、詳しくお伝えします。

車両管理で大事なヒトを守る「運転者台帳」の役割

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運転者台帳とその役割

一定数以上の車両を使用して運送などの事業を行う場合、営業所ごとに車両台数に応じて資格を持った運行管理者を選任し届出を提出しなくてはなりません。
その運行管理者は道路運送法などの法律に基づき、社用車の安全な運行を確保するために必要な業務を行いますですが、その中に「運転者台帳」を作成するという項目があり、運転者の所属営業所に備えることが決められています。

労働基準法により労働者名簿を備え付けなければならず、労働者名簿兼運転者台帳として作成する場合は、運転者台帳に記載しなくてはならない項目の抜け漏れがないよう作成しなくてはなりません。運転者台帳は運転者ごとに作成します。また、運転者が転任や退職などにより運転者でなくなってからも、年月と理由を記載の上、3年間保存する必要があります。

車両管理・アルコールチェックの課題解決をSmartDrive Fleetがサポートいたします。以下から気軽にご相談ください。

運転者台帳作成における必要項目

こちらは運転者台帳の見本です。貨物自動車運送事業輸送安全規則第9条の4に則り、以下の項目を必ず記載します。

出典 : 公益社団法人福岡県トラック協会

作成番号及び作成年月日

作成番号は社員番号や通し番号などを用い、他の運転者と重複しないような番号にしましょう。また、転任や退職した運転者に使用していた番号は再度しようしない方がいいでしょう。

事業者の氏名又は名称

会社名は法定記載事項になっていますので記載しないといけません。営業所が複数ある場合は営業所名も記載しておくとわかりやすいですね。

運転者の氏名、生年月日、住所

引っ越しなどで住所変更があった場合、忘れないように書換えをしましょう。

雇入れの年月日及び運転者に選任された年月日

新たに雇入れた人の中で、初めてトラックに乗車したり3年以上のブランクのある場合、6時間以上の指導と可能であれば添乗指導をする必要があります。ルールや規則、運転教育の習得を一週間前後とみなした上で、運転者選任年月日が決まります。

道路交通法に規定する運転免許に関する次の事項

・ 運転免許証の番号及び有効期限
・ 運転免許の年月日及び種類
・ 運転免許に条件が付されている場合は、その条件
さらに、運転免許証のコピーを一緒に保管しておくと漏れを防止できます。免許更新時は新しいものとの取り換えを忘れずに行いましょう。

事故を起こした場合又は事故や違反を起こして公安委員会より道路交通法第108条の34の規定による通知を受けたとき。

道路交通法第108条の34(使用者に対する通知)の通知とは、事業者が依頼した業務に置いて運転者が道路交通違反を行った場合、公安委員会から事業者に対して違反内容の通知にするものをいいます。
事故の第一当事者である場合のみ、事故の発生日時、発生場所、事故の概要を記載します。なお、違反の場合は、違反の種別、違反を起こした年月日及び場所を記載しましょう。

運転者の健康状態

労働安全衛生規則第51条の規定に基づき作成された健康診断個人票のまたは同規則第51条の4に基づく健康診断結果通知のコピーを添付しましょう。

輸送安全規則第10条第2項に基づく従業員に対する指導及び監督指導実施及び適正診断の受診状況

輸送安全規則第10条第2項
次の運転者に対して、自動車の運行の安全を確保するために特別な指導と適正診断の受診を受けさせること。
死者または負傷者が生じた事故を引き起こした者
新たに雇い入れた者
65歳以上の高齢者

該当者に対しての特別な教育の実施日及び適性診断の受診日を記載します。任意に一般診断を受診したときにも記載しましょう。

運転者台帳の作成前6ヶ月以内に撮影した単独、上3分身、無帽、正面、無背景の写真

免許証のコピーだけではなく、別途撮影された写真を添付することが必要となります。

運転記録証明書は定期的に取り寄せ事故歴等を把握した上で、必要に応じて適性診断を受診することが必要です。また適性診断を受診した場合は診断結果に基づく指導を実施して、その指導内容を運転者台帳に記載することが必要です。

便利なテンプレートを活用しよう

運転者台帳の書式に決まりはないため、先ほど紹介した9つの項目を必ず記載されていれば自社でエクセルなどを使って作成しても問題はありません。各トラック協会などが提供しているフリーのフォーマットを活用すると良いでしょう。

・一般社団法人徳島トラック協会 労働者台帳兼運転者台帳

労働者台帳を作成していない場合、こちらのフォーマットを利用すると便利かもしれません。

・公益社団法人福岡県トラック協会 運転者台帳

エクセルで管理できる運転者台帳です。新たに雇いいれた人の台帳も、コピーで楽々作成。
最新情報がすぐにわかるように作成し、厳重に保管をしましょう。

連携利用で安全運転へ。車両管理システム「SmartDrive Fleet」

弊社が開発・提供している「SmartDrive Fleet」は、オンライン上で全車両の走行管理やドライバーの勤怠管理の他に、今後は車のメンテナンス全般も一元管理できるようになっていく予定です。また、ドライバーの走行データは運転日報として出力もできます。運転診断機能により各ドライバーの運転状況をシステムが自動で診断してくれるので、運転特性の把握や運転スキル向上に役立てていただいたり、さらには経費などの管理もできるようにしていきたいと思っています。

紙の運転者台帳で情報管理をされていらっしゃる事業者の方々には、ぜひSmartDrive Fleetの今後の進化もウォッチしていただき、ご興味があればお問い合わせいただければ幸いです。

筆者紹介

株式会社スマートドライブ
編集部

株式会社スマートドライブ編集部です。安全運転・車両管理・法令遵守についてわかりやすく解説します。株式会社スマートドライブは、2013年の創業以来、「移動の進化を後押しする」をコーポレートビジョンに掲げ、移動にまつわるモビリティサービスを提供しています。SmartDrive Fleetは、1,300社以上への導入実績があり、車両に関わる業務の改善や安全運転の推進などに役立てられています。また、東京証券取引所グロース市場に上場しています。 SmartDrive Fleetは情報セキュリティマネジメントシステム適合性評価制度「ISMS認証(ISO/IEC 27001:2013)」を取得しています。

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