アナタコのデータはどう読み解く? -デジタコの違いも紹介
タコグラフの原型が開発されたのは1952年、ドイツでのこと。国産としては1960年に誕生し、60年もの歴史を持つタコグラフ。運行時間中の走行速度など、車両の移動状況を把握できるように開発され、現在では事業用車両のほとんどに装着が義務付けられています。本記事ではアナログ式タコグラフ(アナタコ)とアナタコで取得したデータの読み方について、詳しく解説します。
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アナログタコグラフとは
運行記録計(以下、タコグラフ)は、運行管理者が長時間運転の予防や速度超過による事故防止など、適切な運用と指導が行えることを目的に開発されました。ドライバーにとっては、普段では気づくことがない自分の運転を客観的に見直すために利用できます。
アナログタコグラフ(以下、アナタコ)は自動車の速度計を応用したもので、走行速度に応じて上下運動する鉄針が速度計の裏に取り付けられた円形状のチャート紙に折れ線グラフを描きます。記録できるのは、速度、距離、時間の3つ。この3要素を記録したチャート紙から、情報を読み解くのです。
アナタコからわかること
・実車時間と走行距離がわかるので、労務管理として利用できる。
・安全運転状況がわかるので、事故防止に向けた指導が行える。
アナタコとデジタコの違い
アナタコ | デジタコ | |
金額 | 安い | 高い |
利用に関する難易度 | 取り付けは簡単だがチャート紙を読み解くには専門の知識が必要 | 誰でも直感的にわかる |
記録媒体 | 専用のチャート紙 | メモリーカード、クラウド上 |
データの改ざん | 可能 | 不可能 |
把握できる情報 | 速度・距離・時間 | 速度・距離・時間・リアルタイム位置情報、日報作成など |
他システムとの連携 | 不可能 | 可能 |
アナログタコグラフを読み解く方法
アナタコを読み解く際に必要なのは専用のチャート紙のみです。速度からわかることは、一般道または高速道路、どちらを走行しているか。また、時間からわかることは、休憩中か稼動中か、荷積み・荷降ろしをしているのかといったことが予測できます。
また、遠回りや寄り道をしていたかどうかもこのチャート紙から判断することができますが、そこまで理解できるようになるには、ある程度の知識を要しますし、読み解く時間もかかります。ここでざっくりと、アナタコのチャート紙を読み解いていきましょう。
一番外側に記されているのは「時間」です。一周を24で割り振られています。その内側に記載されているのが「速度」。速度のメモリは内側が0、外に向かうほど数字が大きくなり、このチャート紙では140km/mまでが記録されます。一番内側には「距離」がメモリで示されており、一山で何kmといった読み方をします。
時速から読み解く
50km前後で走行していたものが、急に80km以上で走行するようになった。この場合、高速道路を走行していたのかもしれない、と推測することができます。また、一定時間に置いて速度が上がらない状態が続いていれば、休憩か荷積みなどをしていたのかもしれない、と予測できます。往復する山の上下が激しい場合、速度を上げ下げする変化が激しいということがいえるでしょう。
移動距離から読み解く
細かな線の往復で示されますが、この往復が多ければ多いほど素早く進んでいることになります。停止中の時は0になるため、作業中または休憩中、荷積み中だったと認識することができるのです。
記録されたチャート紙を見たことがある方はわかるかもしれませんが、知識や経験がない方が目にしても、どの線が何を示し、どのような状況なのか、一目で把握するのは困難です。また、ある程度の知識や経験がある方でも、読み解くのには時間がかかります。より深いインサイトを得て業務改善に繋げたい、誰もが一目でわかるようなデータが欲しい、働き方改革に生かしたい。そうしたニーズに答えつつ、安価で導入いただけるのがクラウド車両管理システムです。
誰でも簡単に利用できる!クラウド車両管理システムのメリット
スマートドライブが提供するSmartDrive Fleetは高度な車両管理システムで、デジタコと比較しても導入金額はかなり安価。シガーソケットに挿すだけで利用が開始できるので取り付け工事も不要、即日利用が開始できます。今ご利用中のアナタコと合わせて活用することで、より高度な車両管理とデータ分析を実現します。
計算をしなくても、一目で、走行距離、移動時間がわかります。業務量や稼働時間を正確に記録することができるため、労務管理や労働環境の見直しなど、働き方改革を進める際に役立ちます。
特許を取得した運転診断で、ドライバー1人ひとりの運転のクセを可視化。個々に合った適切な指導が可能になり、安全運転意識の向上や事故防止へと繋げます。
当日の走行履歴だけでなく、リアルタイムでの位置情報もわかるため、適切な指示出しが可能に。どなたでも簡単にデータを把握することができるので、改善箇所が明確になります。
そのほか、製品を導入後、お客さまが求めている成果が確実に獲得できるようにサポートする支援サービス、取得したデータを分析し、業務改善へとつなげるレポートサービスもオプションとして追加が可能です。簡単に導入できるお得なサービス、ぜひお気軽にご相談ください。