車両管理の重要性 〜白ナンバートラックによる事故を防止するには〜
事業用トラックによる事故が後を断ちません。とくに昨今では自社の従業員や荷物を運ぶ、白ナンバートラックによる事故が増加していますが、どのようにすれば事故を防ぐことができるのでしょうか。
本記事では、白ナンバーの事故が多い原因、そして安全運転を強化する方法について、簡潔に解説します。
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白ナンバートラックは緑ナンバーと比べると規制が少ない…?
事業者が利用する運送トラックにつける営業ナンバーには、 「緑ナンバー」「白ナンバー」の2種類があります。
「緑ナンバー」お客様の荷物を有償で運ぶ営業用のトラック
「白ナンバー」自社の荷物を自社の荷物で運ぶトラック(金銭は発生しない)
荷物を運ぶという目的は同じでも、緑ナンバーが営業用であるのに対し、白ナンバーは自家用であり、対価としての金銭のやりとりが発生しません。また、緑ナンバーは国土交通大臣または地方運輸局長から一般貨物自動車運送事業許可を受ける必要があります。許可を得るには取得基準をクリアしなければなりませんが、国から認可されることで社会的な信頼性を獲得できます。一方、白ナンバーは自家用トラックという位置付けであり、車両登録さえ行えばナンバーが交付されるため、自家用乗用車との違いがほとんどありません。
しかしながら、昨今は白ナンバートラックによる事故が後を経たず、2021年6月に起きた八街市の飲酒運転トラックによる事故が大きな社会問題として取り上げられたことで、白ナンバーにもドライバーの酒気帯びの有無を確認するためにアルコール検知器を使用したアルコールチェックが義務化されるなど、規則が厳しくなりつつあるようです。
白ナンバーと緑ナンバーは管理内容が異なる
細かな違いはあるものの、緑ナンバーも白ナンバーも、人やモノを運ぶ目的と事業者としての責任は同じです。緑ナンバーでは2011年5月より、毎日の業務前に行う点呼において、すでに義務化されていますが、白ナンバーは最近になってアルコールチェックが義務化されたこともあり、何年も前から実施していた緑ナンバーとは、多少の意識の差があると考えられます。
また、緑ナンバーは点呼時の健康管理でも、機器類を用いて計測し、正確な数値を記録しなければならないうえ、荷物の積載量や積載法についても運行管理者による細かな指導が必要です。管理者の業務内容と法律の観点からも、緑ナンバーの方が細かな規則が多く、安全運転強化や事故防止対策についても、会社全体で確実に実施しなければならないことがわかります。
先述したように、どちらのナンバーであっても交通ルールと法令を守り、安全に業務を行う点は同じです。法律上の規則は異なる部分がありますが、白ナンバーも、日頃からドライバーや車両の管理を徹底し、事故の防止につなげていきましょう。
車両管理システムは安全運転強化と事故防止に役立つツール
移動体のトラックは常時流動的に動くことから、一旦事務所を離れると管理が非常に難しくなりますが、目が行き届かないからこそ、管理体制を整え、適切な指導を行えるような仕組みを構築することが重要です。車両管理システムは、車両とドライバーの情報・状況を一元管理し、事故リスクを軽減したり、安全運転対策を強化したりできるクラウドサービスです。車両管理システムには事故の未然防止につながる、次のような機能が備わっています。
- 急ブレーキ・急ハンドル・急加速といった急操作を検知し、危険運転発生傾向(危険運転の種別や発生場所など)を把握できる。
- 安全運転診断でドライバーの運転の癖を把握し、改善に向けた指導が行えるようになる。
- 走行履歴によって正確な運転時間と休憩時間を把握し、長時間労働を防止できる。
- アルコールチェックの記録と保存でアルコールチェックの実施を徹底管理。
日頃から車両管理をしっかり行い、適切な指導ができれば、事業用トラックによる悲痛な事故を防止することができます。「少しでも事故を減らしたい」「運転状況を把握したい」という管理者様は、ぜひ、取り入れてみてはいかがでしょうか。