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酒気帯び運転の罰則とは?違反点数や罰金、会社への影響を徹底解説

この記事を読むと

  • 酒気帯び運転の基準と罰則を把握できる
  • 企業の法的責任やリスクを理解できる
  • 組織での飲酒運転防止策を学習できる
酒気帯び運転の罰則とは?違反点数や罰金、会社への影響を徹底解説

酒気帯び運転は、呼気1リットル中のアルコール濃度が0.15mg以上で成立する重大な交通違反です。本記事では、酒気帯び運転の基準値や酒酔い運転との違い、そして厳しい罰則について詳しく解説します。また、さらに従業員が引き起こした場合に企業が問われる責任や、具体的な防止策も紹介しているので、ぜひご一読ください。

酒気帯び運転とは?

酒気帯び運転とは、呼気中のアルコール濃度が0.15mg/ℓ以上または血中アルコール濃度0.30mg/ml(0.03%)以上の状態で運転することを言います。

この数値は、ビール中瓶1本、日本酒1合、ウイスキーダブル1杯程度に相当します。

なお、自覚症状がなくとも、上記の基準値を超えていたら酒気帯び運転とみなされ、呼気中のアルコール濃度が0.15mg/ℓ〜0.25mg/ℓか0.25mg/ℓ以上によって行政処分の内容が異なります。

酒気帯び運転と酒酔い運転の違い

酒気帯び運転と酒酔い運転はどちらも道路交通法で定められています。それぞれの大きな違いは、酒気帯び運転者は数値が基準であるのに対し、酒酔い運転者は数値による基準が設けられていないことです。

酒気帯び運転は、本人が酔っていると感じるかどうかに関係なく呼気1リットル中のアルコール濃度による数値により判定されます。

一方で酒酔い運転は、客観的に見た運転者の状態で判断を行います。以下のような正常に運転が行えない状態である場合は酒酔い運転とみなされます。

  • フラつきがあり直線上をまっすぐ歩けない
  • 明らかに呂律がまわっていない
  • 警官との質疑応答が正しくできない

酒気帯び運転で科される厳しい罰則

酒気帯び運転には次のような罰則と行政処分が設けられています。

3年以下の懲役または50万円以下の罰金

酒気帯び運転と判断された場合、行政処分とは別に運転者には3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されます。

免許停止または取消の行政処分が科される

呼気中のアルコール濃度が0.15mg/ℓ以上であった場合、違反点数と免許に関する行政処分が科されます。0.15mg/ℓ以上02.5mg/ℓ未満の場合は90日間免許停止にとどまりますが、0.25mg/ℓ以上の場合は免許取り消しになるだけでなく2年間欠格期間が科せられます。

酒気帯び運転で科される罰則

呼気中のアルコール濃度基準点数処分内容
0.15mg/ℓ以上0.25mg/ℓ未満13点免許停止期間90日
0.25mg/ℓ以上25点免許取消、欠格期間2年

飲酒運転で人身事故を起こすと危険運転致死傷罪に問われる

飲酒運転の従業員が人身事故を起こした際に、アルコールの影響で正常な運転が困難な状態だったと判断されると、危険運転致死傷罪に問われます。

これまで、危険運転致死傷罪の適用要件は解釈が分かれていましたが、飲酒運転については呼気1リットルあたり0.5mg以上のアルコール検出が今後は基準とされます。

2024年5月に群馬県伊勢崎市で発生したトラックと乗用車の衝突事故では、トラックのドライバーが飲酒運転をしていたことが発覚し、乗用車に乗っていた家族3人の命が失われたことを受け、法定刑の上限である懲役20年の判決が言い渡されました。

従業員の酒気帯び運転によって会社が問われる責任

業務中の事故は使用者責任を問われる

民法715条(使用者等の責任)では、ある事業のために他人を使用する者は、「被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。」と記載されています。

従業員が業務中に交通事故を起こして、第三者に怪我を負わせる、または死亡させるなどの損害を与えた場合、会社は使用者責任および車両の所有者として「運行供用者責任」を問われ、損害賠償責任を負うことになります。

飲酒を知りつつ運転を認めると車両提供者責任

従業員が飲酒をしたと知りながら運転を要求する、または運転を依頼した場合、道路交通法第65条2項の「車両等提供罪」に該当し、ドライバーと同程度の罰則が課されます。

運転前後のアルコールチェック実施は企業にとって重要な義務です。アルコールチェッカーと目視で必ず酒気帯びの有無を確認してから運転を許可しましょう。

会社の社会的信用が大きく低下する

近年、飲酒運転による悲痛な事故が度々ニュースに取り上げられ、飲酒運転が重大犯罪であるという社会的認識が強くなっています。実際に、従業員による勤務中の飲酒運転事故には、杜撰な管理体制や意識の低さが原因となっており、従業員だけでなく、企業の社会的信頼を失落させて経営が立ち行かなくなるケースもあります。

企業が取り組むべき酒気帯び運転の防止策

酒気帯び運転について定期的な教育を実施

企業における酒気帯び運転防止教育は、アルコールチェッカーを用いたアルコールチェックの確実な運用に加え、定期的な安全運転教育や研修を行い、プロドライバーとして「酒気帯び運転防止は守って当たり前」という意識へ変えることが重要です。

飲酒が翌日に残るリスクをはじめ、事故事例を元に飲酒運転がその後の人生に及ぼす影響について考える機会を作るなど、定期的な教育を行い、飲酒運転の危険性を伝えましょう。

酒気帯び運転に関する社内規定を明確にする

社内規定に飲酒運転に対する厳格な懲戒処分(懲戒免職など)の内容を明文化し、社内全体に周知・教育し、強い抑止力にしましょう。

企業全体で酒気帯び運転を防止する体制構築

飲酒と知りながら運転を命じる「車両提供罪」のリスクを管理職・従業員に理解させたり、アルコールチェックが形骸化していないか、定期的な内部監査を実施したりするなど、飲酒運転を確実に防止する体制づくりに取り組みましょう。

まとめ

2023年12月から施行されたアルコール検知器の使用義務化を受けて、酒気帯び運転は企業が法的責任を果たす上で防ぐべき重要事項のひとつとなりました。安全運転管理者のもと、実務的なチェック体制とルールを確立して運用し、社内全体で「飲酒運転は絶対にしてはならない」という意識を高めて酒気帯び運転を未然に防ぎましょう。

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