「お客様第一」をモットーに地域に密着した企業を目指す。燃料配送業務における車両管理システム活用事例
- 業種
- ガソリンスタンド・燃料小売
- 管理車両台数
- 4台
- 事業内容
- 石油製品・燃料販売、LPガス、給排水設備工事、住宅設備機器
- 地域
- 岩手
- 従業員数
- 26名
- 活用目的
- コスト削減 / 売上増加 / 安全運転強化 / 法令遵守
- 利用デバイス
- シガーソケット型
人々の日常生活は様々なエネルギーによって支えられています。電気・ガス・水道はもちろんのこと、石油も大切なエネルギーです。年間を通して建設用・農業用として軽油、特に冬場は全国的に灯油の繁忙期となり、厳しい冬を乗り切る為にも「石油」は欠かせないものです。高齢者の多い地域では自宅まで届ける必要があるなど、様々なニーズが求められます。
岩手県北上市でガソリンスタンドを2店舗運営、軽油や灯油などの配送も行っている株式会社中野商店様では、お客様満足の向上と配送ドライバーの安全管理を目的に車両管理システムを活用しています。その経緯と導入後の効果、さらには積雪が多い地域ならではの苦労についても、詳しく伺いました。
岩手県北上市で、地域インフラを支える事業を展開
始めに、中野商店さまの事業内容について教えてください。
株式会社中野商店は岩手県北上市和賀町に本社を構え、今年で創業60年となる会社です。事業内容としては、創業当時からの軸である石油部門の他に、LPガスや水道工事といった生活インフラに関わる事業も展開しております。石油部門としては北上市にガソリンスタンドを2店舗展開しており、本社の和賀町には軽油や灯油、重油などを貯蔵する油槽所を3ヵ所構え、配送部門として一般家庭だけでなく市内外の施設へも油を供給しています。
中野さまの役割はどういったものになるのでしょうか?
営業部の営業課長をしており、主に石油部の営業をしております。他にも会社の広報や社内環境の見直し、新しいシステムの導入管理など、幅広く対応させて頂いています。
SmartDrive Fleetは、どのような車両で利用されているのでしょう?
石油部の配送課では一般家庭や各施設に配送をする際に使用するタンクローリーで利用しています。配送部門として車両は7台あるのですが、ドライバーとして主に配送業務を担っている社員が4名おりますので、今回4台のシガーソケット型のSmartDriveデバイスを導入しております。
「お客様第一」をモットーに、2つの課題解決を目指してクラウド車両管理システムを導入
クラウド車両管理システムを導入しようと思ったきっかけについて教えてください。
先ほど少し申し上げましたが、弊社は今年で創業60周年。地域の方々に支えられながら、ここまでやってこれました。この60周年という節目に改めて地域に密着した企業を目指すべく、「お客様第一」をモットーにしていくことを掲げました。そう考えたときに、サービスの向上と、安全管理をもう一度しっかり見直すべきだという話が上がってきたのです。
安全管理に関しては、もちろん以前から全員が「危険なものと常に隣り合わせの仕事である」という意識を持って取り組んではいるのですが、やはり人間ですので、どうしても仕事や運転への慣れから安全運転への意識が低下してしまう可能性もあります。サービス向上についても、繁忙期にくるお客様のご注文に対して、なんとか即座に対応できないかという課題を抱えていました。
また、これまでは長年の経験を積んだベテランのドライバーを中心に配送をしてきたのですが、ありがたいことにここ数年の間に若い社員が増えてきました。どうしても年齢的に若いと経験が少ないですし、安全運転の意識向上や、配送ルートの見直し等も大事なのではないかと考えていました。
これらの課題を解決するため、車両管理システムの導入を検討し始めました。
車両管理システムといっても様々なサービスがあると思うのですが、なぜ弊社に問い合わせいただけたのでしょうか?
まず、ウェブで検索したときに、”いちばん目を引いた”のがSmartDrive Fleetでした。他社のサービスも比較検討したのですが、SmartDrive Fleetはシガーソケットに挿すだけで良いので、手軽に導入できると思ったのもポイントの一つです。ですので、すぐに問い合わせをして、次の日には営業の方にオンラインで説明をしていただきました。男性の方だったのですが非常に分かりやすくてスムーズかつ、丁寧に対応いただきましたよ。その時点でとても安心感を持てたので、すぐに導入を決めました。
冬の繁忙期における、リアルタイム把握の重要性
車両管理システムの導入前は、どのように管理されていたのでしょうか?
これまではすべてドライバー任せで。各油槽所で油を積んでから配送に向かうのですが、安全運転も配送ルートも把握できていませんでした。また、このあたり(北上市和賀町)は北上市の西部に位置し市内の中でも積雪量の多いエリアでもあります。暖房用として冬期間に灯油を使用する量も多いのです。ですので、冬場は特に注文が殺到し、まさに繁忙期。通常時であれば前日ご注文をいただいて、翌日の配送スケジュールを決めてドライバーが配送に向かうのですが、どうしても冬場は「今すぐ灯油がほしい、もう切れそうだ」というお客様からの声を多く頂きます。
そういった時どうするかと言うと、基本的にはお客様から会社に電話が入り、それを受けた事務の受注担当者がドライバーに電話で現在地を確認する、というやり取りを行いますので、お客様にすぐに回答できないんですよね。お客様もいつ灯油が切れてしまうか心配なので、「何時に来れるか教えてほしい」「今日すぐに来てほしい」という要望をお持ちの方が多く、我々も素早く対応できればと常々思っていました。
なるほど。その点SmartDrive Fleetでは現在位置がリアルタイムに分かるので、ドライバーの方が今どこにいるのかを、電話で確認する必要は無くなりますね。
その通りです。「今こっちのほうを回ってるので、午前中には行けますよ」というような明確な回答を、即座にお客様へお伝えすることが出来るようになりました。
もちろん事務の受注担当者には「今日はどの辺りを回ります」ということを事前に口頭で伝えてはいたのですが、注文状況によっては配送ルートも予定と変わってきますし、今どこにいるかというのは当然分かりません。今はSmartDrive Fleetを会社のPCに表示させて、誰でもドライバーの動きや現在位置を簡単に見れるようにしています。ですので、「今近くを走ってるので、すぐに伺えますよ」というような回答ができるようになっています。
積雪が多い地域ならではの苦労はありますか?
私も経験があるのですが、どうしても冬場は道路状況や現場の状況が悪く、厳しい状況の中での運転となります。視界が悪くなって雪に乗り上げてしまったりとか、雪道でスタックし牽引してもらわなければ出れない、等のトラブルはつきものです。
そうなると結局はお客様にご迷惑がかかってしまったり、重大な事故に繋がってしまうということもある。そういうときにも現在位置が分かっていれば、本社の方からも素早くサポートに行くことも出来ます。
あとこれは雪とは直接関係はありませんが、配送先のお客様の場所も、いつも注文頂いている方の場所ではなく新たに「今日はここに行ってほしい」となった場合、どうしても地図だけで判断できないこともあります。そこで本社側でルートを確認して、リアルタイムにドライバーに指示ができるので、そのあたりも便利になったと思っています。
灯油の場合は繁忙期で1日平均で20-30件は回りますし、市外など距離があるところへの配送もあります。ですので安全運転は当然意識しつつ、きちんと時間内に注文もこなさなければいけない。そうなるとやはり、配送ルートの見直しや、無駄をなるべく省くというのも重要になって来ると考えています。
走行履歴、運転スコアの活用もスムーズに
リアルタイム以外では、どのようにSmartDrive Fleetを活用されてますか?
ルートの無駄を省くために、担当者がSmartDrive Fleetで蓄積される一日の走行履歴を見て「このルートは遠回りしているようだけど、どういった意味があるの?」とか「ここではこっちを回ったほうがいいよ」などと会話をしています。様々なルートがありますので、画面を見ながらお互いに会話をして、状況に合わせた最適なルートを探っていっています。
安全管理の面では、急操作数や運転スコアなどがメールで送られてきますので、それを見ながら「もう少し安全に運転してはどうか」といったことを話しています。道路状況によっても変わるとは思いますが、急いでいたり繁忙期になってくると、運転も荒くなってしまう傾向が実際に出ているので、「今回こういう数値が出ているので、安全運転でお願いします」と注意を促しています。
ドライバーの方自身もスコアは見られているのでしょうか。
はい。スコアはもちろん、走行距離や運転時間も見ています。「今日自分はこんなに走ったんだ」とうのが数値で見れますので、結構参考にしているみたいですね。配送ルートだけではなく、走行時間や距離も今までは管理どころか、全く意識もしていない部分でしたので、自動的に記録してくれることで意識が変わってきたと思います。
ドライバーの方は1人1台のデバイスを常に持って業務にあたられている、と聞いたのですが、どのように運用されているのでしょうか?
タンクローリーによって運ぶ油の種類が変わってくるので、例えば午前中はこっちの車両を運転して、午後はこっちの車両、ということもあります。そんなときでもSmartDriveデバイスであれば、シガーソケットに自分のデバイスを挿すだけで簡単です。一日の動きが連続してわかります。一台ずつ設置するよりも、この方が弊社としては運用しやすいのです。
車両管理システムの運用を軌道に乗るまで不安などはありませんでしたか?
初めての取組みだったので疑問や不安もたくさん持っていたのですが、カスタマーサポートの方が親身になって丁寧に教えてくれました。都度適切に回答いただき、心配なくスムーズに導入を進められたと思っています。丁寧にサポートいただけて、本当に感謝しています。
SmartDrive Fleetの導入効果とこれから
利用開始してから数か月ですが、現時点で効果として感じて頂いている部分があれば、教えてください。
車両管理システムを導入した効果としては2点ありまして、「安全運転への意識向上」と「顧客対応のスピードアップ」です。
「安全運転への意識向上」ですが、導入してから今日まで事故が起きていません。
もともと事故自体はあまりないのですが、今までであれば、急いでいる時にスピードを上げてしまうこともあったかもしれません。しかし今は数値として見えるので、一人ひとりが「安全」を意識するようになったと思っています。具体的に数値で示してくれて、自分の運転を客観的に見直せるところは本当に大きいです。ドライバーも帰社後にSmartDrive Fleetの走行履歴や運転スコアを見て、各々振り返るようになりました。今までは自分の運転を振り返る機会が全く無かったので、本当に大きな変化です。
「顧客対応のスピードアップ」については、先ほどもお伝えした通り、お客様への回答を早くできるようになっております。「お客様第一」をモットーにしている弊社ですから、これからもお客様の期待を超えるようなサービスを行っていきたいと思っております。
最後に、今後の目標や取り組んでいきたいことがあれば教えてください。
事故ゼロ、トラブルゼロを今後も継続して徹底していきたいのはもちろん、そこに加えて今後はスマホのアプリを活用したいと思っています。今はドライバーがSmartDriveデバイスをシガーソケットに挿して業務をし、その履歴を会社で確認するという使い方ですが、今後はアプリをドライバーに入れてもらい、各々が今どこを回っているのか、同僚がどこに向かっているのかというのを業務をしながらでも確認できる体制にしていきたいなと。運用が安定してきたら、ランニングコストの削減にも繋げていきたいですね。配送も当然、燃料費をかけて行っているものなので、SmartDrive Fleetを活用しながらコストの削減も目指していければと思っています。
私からも一つ希望をお伝えしてもいいでしょうか?現場から上がっている声として、「走行履歴の中に納品や給油といったステータスの記録をつけられるようになったらいいな」というものがあります。どうしても給油をするときはエンジンをつけたまま給油していますので、ルートとしては見えるのですが、どこで給油や納品をしているのかが分からない。ルートだけではなく業務の内容の選択項目を選べると嬉しいです。
ありがとうございます。最近のアップデートでスマホアプリの業務記録がカスタマイズできるようになりました。もしかするとそれが活用ができるかもしれません。改めてご案内させていただきます。
はい、ぜひよろしくお願いします。ちなみに弊社のようなガソリンスタンド、石油業界はあまりこういったサービスは導入してないのでしょうか?
エネルギーという括りですと様々な企業様が導入してくださっているのですが、「ガソリンスタンド」での活用は、まだまだこれからですね。御社のように、ITに一歩でも早く踏み出せる企業様は、実はそれほど多くなく、こういったクラウド システムがあることすら知らないという方も多いようです。
確かに周りの同業者さんなどを見ても、ドライブレコーダーを付けている企業さんはあっても、車両の位置情報をリアルタイムに取得して管理するサービスを活用している企業はまだあまり無いので、珍しがられることがあります。
実は、同業者さんとタッグを組んで、共同配送を行う構想があります。共同配送を行う際にもSmartDrive Fleetのようなサービスあると便利ですよね。いつ実現するかは、はっきりとは分かりませんが、同業者にも勧めたいなと思います。
ありがとうございます。今後ともご支援させていただければと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします!
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