事故が起きない安全・安心な車社会を目指す!共栄火災海上保険が車両管理サービスを活用して提供するお客様への「おもてなし」
- 業種
- 金融・保険
- 管理車両台数
- 50台
- 事業内容
- 保険業
- 地域
- 東京
- 従業員数
- 2,607名
- 活用目的
- 売上増加 / 安全運転強化
- 利用デバイス
- シガーソケット型
損害保険業と聞くと、「交通事故が発生した際に損害をカバーしたり、サポートしてくれたりする会社」とイメージする方が多いのではないでしょうか。しかし、共栄火災海上保険様は、お客様が安心・安全に車を利用するための安全運転教育にも力を入れ、事故を起こさないためのサービスを数々と提供しています。そこで活躍しているのが、車両管理システム。スマートドライブの車両管理システムを活用して、どのようなサービスを提供し、どのような社会の実現を目指しているのでしょうか。商品開発部の瀧口昌宏さまと田中知佐子さまに伺いました。
共栄火災海上保険株式会社
商品開発部 安全防災センター チーフアドバイザー 瀧口 昌宏さま
商品開発部 安全防災センター 田中 知佐子さま
お客様の安全と安心を守るためにサービスを提供する
御社の事業内容について教えてください。
瀧口:当社は、農林水産業協同組合、信用金庫・信用組合、生活協同組合をはじめとする各種協同組合・協同組織の前身である産業組合により、農山漁村への保険普及を目的として、1942年に設立された会社です。損害保険業として、個人向けと法人向けに自動車保険、火災保険、傷害保険や賠償保険など、各種保険の引受と資産の運用を行っております。
次に、お二人が所属する商品開発部の業務内容について伺えますか?
瀧口:私たちが所属する商品開発部安全防災センターは、主に法人向けの自動車保険1契約者さまで車両を10台以上ご契約いただいているフリート契約のお客さまを対象に、顧客満足度を向上させるためのさまざまなサービスを提供しています。
中でも人気が高いのが、交通安全教育に活用するDVDです。他損保社と比較しても、弊社は非常に多彩な種類のDVDを所有していますので、お客様のニーズに合ったコンテンツを選定してお届けすることができます。お客様からは、「現地で安全運転講習会を開催したいので現場に近いイメージの動画が欲しい」、「ハウスメーカーの営業所で交通安全教育の一環としてDVDをまとめて見たい」、「冬が近づいてきたから、雪道で走行する際の注意を促すDVDが見たい」など、多様な要望をいただいても、確実に応えられるラインナップを揃えております。
また、各所の営業店から要請を受け、企業様向けの安全運転講習会で講師を務めることがありますが、当社のお客様に限定して開催しているため、費用は頂戴しておりません。今申し上げたサービスは、契約者さまにすべて無料で提供しています。
無料で提供されているのは、何か理由があるのでしょうか?
瀧口:安全や安心を提供するのが私たちの使命であるため、お客様からお金をいただけないという想いがありますが、過去にラインナップしていた有料のサービスの利用率も低かったんです。
田中:コンスタントに利用してくださるお客様もいらっしゃいましたが、有料だと簡単には手にとっていただけなくて。安全運転の取り組みが一部でしか行えなかったため、再考して、無料で提供することになりました。
瀧口:一部で外注を使用した安全運転度合いを診断する有料のペーパーテストやサービスを実施することもありますが、SmartDrive Fleetを使ったサービスや、DVDの貸し出し、全国どこへでも出張可能な安全運転講習は営業支援の一環と捉えて無料で対応しているのです。
手軽かつ簡単に走行データが取得できるツールが欲しかった
SmartDrive Fleetを導入した経緯について教えていただけますか。
瀧口:もともとは、SmartDrive Fleetと同じように車両の走行情報を記録してレポートにまとめていたのですが、そこで使用していたデバイスはスマホだったんです。ですので、お問い合わせを受けたら、スマホの設定をして貸し出しを行い、スマホが返却されたらデータを抜き取って、クリーニングをして、充電して収納して…と管理に手間がかかっていました。「私は携帯屋さんだったっけ」と思うことがあるぐらいで。
それに、お客様にはトラック業界を中心に高齢のドライバーが多く、スマホがスムーズに操作できないという別の課題も浮上していました。そもそも電源が入っているのか、実際に作動しているのかがわからず、データが正確に取れないケースもありました。そんな中、私たちは何とか取得できたデータを頼りに苦心しながらレポートを作成し、お客様にお渡ししていたのですが…手間がかかりすぎますし、データが不確かな状態でレポートを提出するわけにいきませんので、もっと正確かつ手軽にデータが取得できるツールを導入しようと。そこで書籍やWebで片っ端から情報を調べていたところ、SmartDrive Fleetに行き着きました。
すぐに問い合わせをして、担当営業の方にああしたい、こうしたいと要望を伝え、じっくりと話を詰めながら現在の状況を作り上げていきました。
申し込みから提供までの手間がスマートに改善できた
導入後、SmartDrive Fleetをどのように活用されていますか?
瀧口:SmartDrive Fleetを「Smart Easy」というサービス名に変えて、各営業店で利用を促すように案内しています。事故が増えたフリート契約者さまや、何か新たな取り組みをしたいという営業店から連絡を受けたら、それらを田中が取りまとめ、申込手続きをして、利用がスタート。そして、レポートができた時点で製本化してお渡ししています。
田中:お客様に提出するレポートは少し加工を加え、装丁したものを、営業店にはデータ化したものも渡しています。
瀧口:そのレポートをベースに、営業店から企業様に直接安全運転に向けたフィードバックをしてもらいます。
「Smart Easy」がひと月に利用される頻度はどれくらいですか?
田中:まちまちですね。SmartDriveデバイスの送付から返却までには一定の時間がかかりますので、その間は利用者が重ならないようにしているんです。ですから、平均すると、月に2〜3営業店で利用するイメージでしょうか。
瀧口:結構、リピーターさんが多いですね。本サービスをまだ利用していないドライバーさんも多くいらっしゃいますが、実際に使ってみると「運転操作が点数化されて面白い」と思っていただけるようで。なによりも使い方が簡単ですので、気軽にリピートいただけるのかもしれません。
田中:「Smart Easy」のデバイス使用の上限を1契約者あたり10台に設定しているのですが、全ドライバーの安全運転の傾向を把握したいというお客様もいらっしゃるので、利用台数は希望に合わせて臨機応変に対応しています。
「Smart Easy」をご利用いただいたユーザー様からはどのような意見をいただいていますか?
瀧口:会社全体における運転の診断結果は総務や経営陣にもご確認いただいておりますし、個別の診断結果も各ドライバーさんが目を通されています。ドライバー本人は、急ブレーキや急ハンドルが多いことを自覚されていないことが多いので、自分のデータを客観的に見ることができるから意識も変わると、興味深く手にとっていただいております。
以前のスマホを使ったサービスと比べると、格段と使いやすく保管や提供もスムーズです。故障自体もほとんどありません。シガーソケットに挿すだけなので、誰でも簡単に利用できるのが良いですよね。
田中:不具合やデータが取れていなかったという問い合わせも、ほとんど聞きませんね。
瀧口:1度だけ、デバイスを落として壊れてしまったことはありますけど(笑)
「事故後の補償」より、「事故を防ぐには?」を考える
今後、SmartDrive Fleetをどのように活用していきたいですか?
瀧口:現場や上長からは、画像と動画のデータも一緒に把握したいという意見がありますが、単純に画像や動画のデータを取るだけでは意味がないと感じています。ヒヤリハットや事故前後の現場の状況がわかる動画は別として、急ブレーキ、急加速、急ハンドルの回数といった急操作の状況を把握した方が正しい分析が行えますし、的確な改善策を提案できます。
それに、映像が取得できるドライブレコーダーは、現場に出向いて車に直接、設置する必要があるため、現場の営業店やお客さまに手間や負担をかけてしまいます。それこそ、SmartDriveデバイスのように、後付けで簡単に設置できるものがあればいいのですが。
御社が今後、SmartDrive Fleetを通して実現したいことは?
瀧口:自動運転が完全に普及したら、現行の自動車保険は不要になってしまうかもしれません。一方で、車を運転すること自体に、喜びや楽しさを見出すものでもあります。自分で操縦できるからこそワクワクしますし、その快感を求める人は、今後も必ずいらっしゃいます。ですから、安心・安全に運転を楽しんでいただけるような提案をしつつ、自動運転時代の新たな保険商品・サービスを考えていきたいですね。
交通事故のほとんどは、運転する人間の認知・判断・操作のミスが起因となり発生します。自動運転は認知・判断・操作ミスを減らし、さまざまな局面の運転をサポートしてくれることが期待できるので、普及と比例して事故が大幅に減少するでしょう。しかしながら、さまざまな要因によって事故が引き起こされることも考えられますから、皆無とまではいかないと考えています。
私たちは毎年交通事故のデータを取っていますが、毎年、徐々に減りつつあっても、残念ながら死亡者の数は数千人もおられ、まだまだ損保社としてできることはあるはずなんです。自動車を利用する方にとっては万が一のために自動車保険は欠かせないものですし、自動運転の時代が訪れるのはまだ先ですから、未来に目を向けながらも、目先の課題である安全運転と事故削減に取り組んでいきたいと思います。
現在は事故発生時に通知が送られる、ドラレコを組み込んだ自動車保険がありますが、本来であれば事故が起きる前になんらかの対処をすべきなのです。ですから、私たちは走行データを取得し、誰もが理解・納得できるようなレポートを作成することで、ご自身の運転を振り返り、安全運転への意識を高めていただけるサービスを提供したいと考えています。そして、事故が起きない安全・安心な車社会を築けるように、これからもお客様に役立つさまざまなサービスを提供していきたいと思っています。
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導入事例をまとめてご紹介
SmartDrive Fleet を使って業務効率化や労務管理、
安全運転推進などを実現している成功事例をご紹介します。