導入1年で加害事故ゼロ達成! システム導入費を上回る大幅コスト減にも成功した、支社総務発の車両管理DXプロジェクト

導入1年で加害事故ゼロ達成! システム導入費を上回る大幅コスト減にも成功した、支社総務発の車両管理DXプロジェクト
富士電機株式会社
富士電機株式会社
業種
電機メーカー
管理車両台数
約70台
事業内容
エネルギー・環境事業
地域
愛知
従業員数
26,955名(2026年3月31日現在)
活用目的
コスト削減 / 安全運転強化
利用デバイス
シガーソケット型

パワー半導体や発電プラントなどのエネルギー分野から自動販売機の製造まで、幅広い事業に強みを持つ総合電機メーカー、富士電機株式会社 。同社の中で最も多くの社用車を保有する中部支社では、かつて事故の多発やアナログな書類管理といった数々の課題を抱えていました。

これらの課題を根底から解決するため、中部支社の総務部が主導となり、車両管理システム「SmartDrive Fleet」を導入。その後わずか1年で加害事故ゼロを達成されました。さらに、車両台数の適正化の効果によるコスト削減で、システム導入費用を上回るコスト減に成功。今回は、この劇的なモビリティDXを最前線で牽引された、総務部の末吉様・中島様にお話を伺いました。

インタビュイー:
総務部 末吉様、中島様

導入サービス:
SmartDrive Fleet シガーソケット型デバイス

年間15件の事故多発で特別監査が入る事態に。紙管理の限界に悩んだ中部支社の挑戦の始まり

──はじめに、貴社の事業内容と、中部支社における社用車の運用状況について教えてください。

中島様(以後、敬称略):弊社はパワー半導体や発電プラントといったエネルギー分野、そして街中で見かける自動販売機などの社会産業インフラ分野に強みを持つ総合電機メーカーです。一般消費者の方には耳馴染みがないかもしれませんが、BtoBを中心にインフラを支え、社会に貢献しているという自負があります。全国に9つの支社を展開しており、ここ中部支社は営業・サービス拠点として、お客様への訪問や納品などのために車両を使用しています。現在は68台の車両を有しており、全国の支社の中で最も多くの車両を保有しています。

──車両管理システムの導入を検討された背景には、どのような課題があったのでしょうか。

末吉様(以後、敬称略):最大のきっかけは、看過できないレベルまで増えていた社用車による事故でした。特に、2019年に発生した重大な事故がきっかけとなり、安全運転と車両管理の双方の観点で課題を感じるようになりました。その後、コロナ禍もあって一旦は落ち着いたかのように見えたのですが、2022年に再び事故が多発し、加害・被害合わせて年間15件もの事故が発生。本社の安全部から特別監査が入る事態になりました。「今すぐ抜本的な対策を打たなければならない」と、総務部としてお尻に火がついたのがこのタイミングでした。

中島:当時の車両管理や日報作成が完全に紙管理だったことも、業務上の大きなボトルネックになっていました。車1台ごとに1ヶ月分のカレンダーのような紙の日報を置いておき、ドライバーは乗るたびに点検のレ点を打ち、手書きで名前や目的地を記入し、オドメーターを見て距離を書き込む…という、非常にアナログな運用をしていたのです。さらに月末になると、総務が全台数分の紙を回収して1枚ずつ中身をチェックするのですが、これが想像以上に面倒で膨大な時間を費やしていました 。せっかくシステムを導入するのであれば、安全対策だけでなく、こうした紙管理の手間を自動化して間接コストを削減したいという強い思いがありました。

──車両台数の適正化についても、以前から取り組まれていたのですか?

末吉:はい。10年ほど前は「1人1台」に近い感覚で、中部支社だけで200台以上の車両を抱えていました。そこから「車両が減れば事故も減るはずだ」という方針のもと、勢いに任せて減らしていったのですが、80台ほどまで減った頃に各部門から「これ以上減らされると業務に支障が出る」と反発の声が上がり始めたのです。当時は車両の稼働データがなかったため、本当に車が不足しているのか、それとも運用を工夫すればさらに減らせるのかを検証できないジレンマを抱えていました。これらの課題を一挙に解決すべく、総務部が主導となって車両管理システムの検討を始めました。

機能と価格のバランスが決め手となり、SmartDrive Fleetを導入。IT人材とともにセキュリティのハードルにも対応

──数ある車両管理システムの中から、なぜ「SmartDrive Fleet」を選ばれたのでしょうか。

中島:まずは展示会で情報収集し、他社も含めて5社のサービスを比較検討しました。運送業界などで使われるような高スペックなものや、日報を自動作成できないものなど、私たちの用途に対して過不足があるものは見送り、最終的に機能と価格のバランスが最も優れていた「SmartDrive Fleet」を選びました。

──システム導入にあたって、大企業ならではの苦労された点はありましたか?

中島:社内のセキュリティ審査は、一筋縄ではいきませんでしたね。弊社のIT部門はセキュリティ基準が非常に厳しく、専門用語を並べられて「この条件を満たしていないからダメ」と、何度も審査を落とされました。素人である私たちだけでは諦めていたかもしれませんが、幸いにも総務課の中にITの専門知識を持つ優秀なスタッフがおり、IT部門との間に立って次々と代替案を提示してくれました。ダメ出しをされるたびに何度もやり取りを重ね、何とかセキュリティのハードルをすべてクリアすることができました。

──スマートフォンの支給についても苦労されたと伺いました。 末吉:はい、デバイスと連携するためのスマートフォン導入には本当に苦労しました。当時、社員の社給携帯はすべてガラケーで、スマホに変えるとなるとコストが約10倍に跳ね上がるため、本社の関係者の一部からは慎重な意見が出ていました。しかし、私たちが「社用車の安全確保、事故の撲滅は会社にとって最優先事項である」と粘り強く説得した結果、ようやく認めてもらうことができたのです。当時の半導体不足による品薄なども加わり調達には苦労しましたが、結果として中部支社が全社で最も早くスマホへの移行を実現しました。後ほどお話ししますが、このスマートフォン導入が副次的に非常に良い効果をもたらしてくれました。

導入1年目で加害事故ゼロを実現!稼働データを元に車両台数適正化にも邁進

──導入後、安全運転推進や事故削減の面でどのような変化がありましたか。

中島:劇的な変化が現れました。SmartDrive Fleetを中部支社の全車両に完全導入した1年目の2024年度、なんと中部支社として過去初めて「加害事故0件」を達成したのです。さらに翌年(2025年度)も、軽微な物損事故1件のみに抑え込むことができました。かつて年間15件の事故を起こし、社内ワーストだった拠点としては信じられないほどの実績です。

──これほどまでに高い事故削減効果を出せた要因はどこにあると分析されていますか?

中島:導入初期の「リアルタイムに見られている」というドライバーの緊張感に加え、総務から各部門へ行った「徹底的なデータの即時フィードバック」が効いたと考えています。毎日のように発生する急操作(急加減速・急ハンドル)や速度超過のイベント発生を元に、該当部門の所属長に対して「あなたのところのスタッフ、スピードが出ているよ」「急操作が多発しているよ」とフィードバックし、安全運転指導を行うよう促し続けました。

末吉:弊社では、本人に直接総務から注意するのではなく、あくまで部門の運行管理者である所属長経由で指導するルートを徹底しました。すると、すぐに所属長の方々の意識が変わりました。面白いことに「部門長が荒い運転をしている職場は、メンバーの運転も荒くなる」という相関関係もデータから浮き彫りになり、まずは上司の意識を変えることで部門全体の安全意識の底上げを図ることができたのです。この取り組みの結果、1年後には速度超過が月32件から5件、急操作イベント数も100kmあたり1回から0.7回まで激減しました。

──プライベートの運転も含めた交通違反件数にも好影響が出ているそうですね。

中島:そうなんです。弊社では社内ルールとして、社用車を運転する社員を対象に、毎年直近1年間の違反履歴(運転記録証明書)を確認しています。システム導入前の2023年度は違反件数が21件(違反率9.3%)ありましたが、導入後の2025年度には「5件(違反率2.6%)」まで激減しました。業務中だけでなく、プライベートも含めて社員に安全運転意識が定着した証拠だと思います。この成果が認められ、愛知県警察本部と自動車安全運転協会から、優秀安全運転事業所の「銀賞」を受賞することができました。

末吉:現場でも、SmartDrive Fleetの運転スコア画面を見ながら「私は何点だった」「どうやったら高得点が出るのか」と、自発的にスコア改善を研究するドライバーが増えてきたんです。総務としては非常に嬉しい変化なので、年間の運転スコア上位10人を表彰し、ちょっとしたギフト券をプレゼントするなどの工夫を取り入れることで、引き続きドライバーが楽しく自主的に安全運転に取り組める環境を作っています 。

──現場からの反発が強かった「車両台数の適正化」については、どのように進められたのですか?

中島:毎月、SmartDrive Fleetの「期間集計機能」でデータを抽出し、車両ごとに稼働率を算出しました。1日1回でもエンジンがかかればその日は稼働したとみなして「1ヶ月の営業日数のうち、その車両が何日稼働していたか」を割り出し、車両の使われ方を見える化したのです。すると、月に1、2回しか動いておらず明らかに余剰となっている車両が複数見つかりました。これまでは「これ以上減らされるときつい」と反発していた部門長たちに対しても、客観的なデータを提示することで、「確かにこれは動いていないね」と納得してもらうことができ、不満を出すことなくすんなりと車両を減らす方向に動かすことができました。結果として、導入時に80台あった車両を、現場の業務に支障をきたすことなく13台削減することに成功しました。これにより営業車にかかる直接コストを年間約1,000万円削減できました 。

システム費用を上回るコスト削減で全社表彰。中部支社から全社への水平展開で、さらなるモビリティDXへ

──車両の削減に留まらない、大きな相乗効果・副次効果もあったとお聞きしました。

末吉:スマホを導入したことにより、タクシーやカーシェアのアプリをスマホで自在に使えるようになり、社用車以外の移動手段の選択肢が増えました。当然、タクシーやレンタカーの利用費用は上がったのですが、それらをすべて差し引いても年間約500万円のコストダウンに成功していますし、社用車を使わなければ車両事故を起こす心配もありません。

中島:これは、実はコンプライアンスの観点でも良い変化でした。そもそも弊社で社用車を使って良いのは「公共交通機関がない、または著しく便が悪い場合」か「電車で運べないほど荷物が多い場合」の2パターンのみです。しかし「経費精算手続きが面倒だから」という理由で、ルールを無視して社用車を利用しているケースが営業現場で横行していたのです。ところが、スマホの支給によって各種アプリが使えるようになり、個人での経費精算業務が不要になったため「隠れて社用車を使うより、タクシーアプリを使った方が圧倒的に楽で早い」という状態になり、これまでの不適切利用が抑制され、社内ルールが自然と守られるようになりました。

末吉:SmartDrive Fleetのシステム導入には当然ながら費用がかかっているものの、これら「直接コストの削減」と「間接的な人件費・業務効率化の成果」によってお釣りが来るほどコスト削減でき、さらに事故削減とコンプライアンスの向上も実現できました。

──これほど素晴らしい成果であれば、社内での評価も非常に高いのではないでしょうか。

中島:非常に高く評価していただいています 。この一連の取り組みが認められ、2025年度の社内表彰制度において、全社の「事業部門 最優秀改善事例」として最優秀賞をいただくことができました。また、中部支社が出した圧倒的な実績を受け、他の支社からも「うちも導入したい」という声が次々と上がり始めています。現在では、営業本部の本部長方針の中に「SmartDrive Fleetの全社展開」という明確な文言が盛り込まれ、このモビリティDXの取り組みが急速に水平展開されています。

さらなるデータの精緻化と、頼れるベンダーとしての並走への期待

──今後のSmartDrive Fleet に期待する点を教えてください。

中島:概ねシステムには満足していますが、強いて言うなら運転スコアのロジックがさらに細分化されると良いですね。従来のスコアリングだと、運転特性の開きに対してスコアの差が出にくく、ドライバーが具体的にどこをどう改善すればさらに点数が上がるのかが少し直感的に分かりにくい部分がありました。この点についてはすでに新しいスコアリング設計にアップデートされつつあるとのことなので、より直感的な運転改善に繋がると大いに期待しています。

──最後に、スマートドライブへの評価をお聞かせください。

中島:スマートドライブさんの最大の強みは「圧倒的なフットワークの軽さ」と「要望に対する迅速な対応力」にあると感じています。これまで様々なITベンダーさんとお付き合いしてきましたが、その中でも圧倒的に反応が早く、システムのアップデートも頻繁に行われています。また、他社のシステムだと要望を伝えても「その機能は対応していません」「改修計画もありません」と一蹴されてしまうことが多いのですが、スマートドライブさんは「それは難しいですが、代わりにこういうやり方でリカバリーするのはいかがですか?」と、必ず代替案を考えて寄り添ってくれます。私たちの痒いところに手が届くよう、常に一緒に考えてくれる姿勢が非常にありがたいです。今後、全社展開を進めていく上でも、心強いパートナーとして並走し続けていただけることを期待しています。

SmartDrive Fleet 導入事例 -完全版-

SmartDrive Fleet 導入事例 -完全版-

SmartDrive Fleetでは様々な機能やデータ分析で車両管理にまつわる課題を解決いたします。 こちらの資料では、10社以上の事例を1度にまとめて知ることができます。

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導入事例をまとめてご紹介

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SmartDrive Fleet を使って業務効率化や労務管理、
安全運転推進などを実現している成功事例をご紹介します。

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