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テレマティクスとは?メリットデメリットや活用例を紹介

この記事では、「そもそもテレマティクスとは何か?」という基本から、自社導入を検討する際に気になるメリット・デメリットを分かりやすく整理。

また、テレマティクスの1つである車両管理システム(SmartDrive Fleet)を実際に利用した事例を通じて、導入による生産性向上や事故抑制の成果をご紹介します。

テレマティクスとは?メリットデメリットや活用例を紹介

3分でわかるSmartDrive Fleet

3分でわかるSmartDrive Fleet

SmartDrive Fleet は、アルコールチェック記録をはじめ「安全運転管理・法令遵守・DX」3つの観点から業務で車両を利用する企業の様々な課題をワンストップで解決できるクラウド型車両管理サービスです。簡潔にサービス概要をご紹介しています。

テレマティクスとは

テレマティクスとは、「電気通信(Telecommunication:テレコミュニケーション)」と「情報処理(Informatics:インフォマティクス)」を組み合わせた造語で、移動体に通信システムを搭載し、さまざまな情報サービスを提供することを言います。モノがインターネット経由で通信するIoTの一種として、車両管理システムや自動車保険などに活用されています。

テレマティクスを活用するメリット

車両管理の業務効率化

今まで見えていなかった配送ルートが可視化されることで、スムーズかつ適切な指示出しが行えるようになり、配送効率アップや長時間運転の改善など、業務効率の向上が期待できます。また、ドライバーの負担となっていた手書きの運転日報や業務記録の作成を自動化することで、事務作業にかかる時間を短縮し、本来の業務に集中できるようになります。

車両管理においては、ドライバーと車両に関する全ての情報を集約して管理できるので、更新時期などの抜け漏れもなくなり、管理体制を強化できるのもポイントです。

運転状況の把握

急減速や急加速、急ハンドルなどの危険挙動を検知し、アラート通知で管理者へ知らせることで事故防止につなげます。一日の運転状況をデータとして抽出することもできるため、ドライバー一人ひとりの運転の癖を把握することでドライバーへの適切な指導を行うことが可能です。日頃の運転状況に目を通すことで、安全管理や労務管理に役立ちます。

車両のコスト削減

遠回りの走行ルートや長めのアイドリング、エンジンのオンオフなど、車両の動向がわかることで無駄を削減できるようになります。余剰車両や遠回りのルートなど、無駄な部分を可視化することで、ガソリン代や配送ルート、車両台数の最適化が実現し、車両に関わるコストを削減します。

事故防止・運転技術の向上

交通事故を起こさなくても、日頃から事業用車両が危険な運転をしていると、周りの人々や顧客企業へネガティブな印象を与えます。テレマティクスを活用すれば、危険操作の繰り返しや速度超過など、違反や危険運転を行う従業員に対し、「何をどのように改善すべきか」など具体的かつ適切な安全運転指導が可能です。

テレマティクスを活用するデメリット

ツールの導入にコストがかかる

テレマティクスを導入するには、初期費用と端末費用、月額費用が必要です。初期費用には、端末本体の費用や手数料、端末によっては取付工賃がかかり、月額費用には、通信費やシステム利用料が含まれます。初期費用に関しては、車両1台につきおよそ1〜3万円程度が相場ですが、導入する車両の台数が多いとその分負担が増加するため、導入前に全体の導入コストおよび導入後の運用費を把握しておきましょう。

個人情報漏洩のリスク

テレマティクス導入における一番の課題は、個人情報の漏洩問題です。従業員の個人情報や車両情報をクラウド上で管理するため、ハッキングや不正アクセスによって情報漏洩することも考えられます。そのため、導入の際はセキュリティ対策も併せて検討しましょう。

従業員の反発

テレマティクスの導入に際し、従業員や運転者から「常に行動を監視されているようで嫌だ」と、反発の声が上がることも少なくはありません。車内カメラ搭載の端末であれば、プライバシーを侵害されてしまうと捉えられる場合も。テレマティクスは従業員の安全を守り、労働時間の適正化を図るためなど、従業員が得られるメリットをしっかり伝え、理解してもらったうえで導入を進めましょう。

テレマティクスを活用した商品やサービス

車両管理システム

車両管理システムは、車両に関する情報を一括で管理し、安全かつスムーズな運行をサポートするテレマティクスサービスです。シガーソケット型、ドライブレコーダー型、スマホアプリ型とさまざまなタイプがあり、リアルタイムの位置情報や走行履歴の記録、運転診断、運転日報・月報の自動作成など、走行データをもとにした多くの機能が搭載されています。

テレマティクス保険

テレマティクス保険とは、車両に設置した車載器から走行距離や運転速度、ブレーキの状況などの運転情報を取得・評価したうえで保険料に反映させるという保険サービスです。ドライバー一人ひとりの運転特性や運転状況を把握し、運転実績に応じて保険会社が金額を設定します。

カーナビ/ドラレコ

近年では、国内でも続々とテレマティクス機能を搭載したカーナビが誕生しています。目的地への案内に加え、位置情報から天候や道路状況、事故などの最新情報を地図に反映し、より正確な到着時刻を把握できるようになりました。

また、ドラレコにもテレマティクスを搭載したタイプがリリースされています。リアルタイムでの危険運転検知やそれに伴うアラート機能、AIカメラによる居眠り運転・ながら運転の検知機能、衝撃発生時に安否コールが届く機能など、事故防止と安全運転支援に役立つとして、法人企業の導入も増えているようです。

コネクテッドカー

コネクテッドカーとは、インターネットへ常時接続された自動車本体のことです。テレマティクスサービスで利用される自動車もこちらに該当します。近年では、通信技術の発達により、5Gを駆使したさらなる「クルマのクラウド化」が進んでいます。

車両管理システム「SmartDrive Fleet」の導入事例

テレマティクスで安全運転推進と業務効率化を実現! | 株式会社リダクションテクノさま

テレマティクスサービス導入前の課題

  • 単独型のドライブレコーダーを設置していたが、安全運転の推奨や危険運転の抑制につながっていなかった。
  • ドライバーの運転を阻害する電話連絡を減らしたかった。
  • 配車が属人化していたため、回収ルートにばらつきがあった。

産業廃棄物の回収から再利用可能な製品の買取・販売などを展開しているリダクションテクノさまでは、一度出庫した後はドライバーに現場での判断を一任していたため、管理体制に不安を抱えていたと言います。どんな仕組みがあればドライバーの安全を最優先に担保できるかを模索し、事前に危険などを察知して抑止することや、安全な走行をサポートすることができるツールを探していたなか、使いやすさとコスパの良さを決め手にSmartDrive Fleetをご導入いただきました。

導入後は、リアルタイムの位置情報が正確にわかるようになったことで、帰社時間が遅いドライバーを安心して待つことができるようになったとのこと。ドライバーからは、トラブルなどが発生した際にドライバー間で迅速に対応できるという声を頂いたと言います。また、ドライバーに「会社に守られている」という安心感を与え、安全運転意識が向上したことで事故抑制にもつながっているそうです。

配車作業を50%削減! |  一般社団法人広島市医師会臨床検査センターさま

テレマティクスサービス導入前の課題

  • 従業員の位置情報が正しく把握できず、電話で何度もやり取りしなくてはならなかったため、配車に時間と手間がかかっていた。また、急な検体回収の依頼が来た際、配車がスムーズにいかず、コールセンター担当者とドライバーには不満が募っていた。
  • 時々起きてしまう事故に対し、迅速に対応できるツールを探していた。

医師会立の検査センターとして医療機関の検査を受託する一般社団法人広島市医師会臨床検査センターさまでは、検体などの集荷漏れが発生しないよう、細心の注意を払って管理と配車作業を行っています。日々、約50台の車両が長時間稼働するため、万が一事故が発生した際の対応や配車を迅速かつ適切に行うツールを探しており、ドライブレコーダー型のSmartDrive Fleetをご導入くださいました。

導入後は、電話のやり取りで1〜2分かかっていたところを15〜30秒ほどに短縮できるようになり、配車効率が大幅にアップ。タスク管理においては、紙だけだと対応が漏れてしまうこともあったそうですが、一覧画面から一目でわかるようになり、集荷漏れもなくなったと言います。さらには、日々の運転スコアが明確に点数化されることで、ドライバー自身が安全運転を意識するようになり、良い点数を取るために各々工夫するようになったそうです。

97%以上が安全運転意識向上! | 中国電力株式会社さま

テレマティクスサービス導入前の課題

  • 事故件数の高止まりと、入社3年目以内の若年層の事故率が非常に高いことに頭を抱えていた。
  • 安全運転意識向上のために実施していた拠点ごとに実施するプログラムや評価基準に差異が生じていた。

一般電気事業者で、中国地方を中心に電力の小売業を行っている中国電力株式会社さまでは、朝から晩まで車両を使用している社員様が多く、事故防止のために安全運転に向けたさまざまな取り組みを実施されてきました。しかし、なかなか成果が得られず、どの拠点でも質の高い安全運転指導ができるツールを検討していたところ、運転をスコア化できる点を評価いただきSmartDrive Fleetを選ばれました。

事故率の高い入社3年目以内の社員を対象に合計120名に利用してもらい、自身の運転を振り返るなど安全運転に取り組むよう促したところ、導入前と比較して2割ほど事故件数が減少。また、安全運転診断のレポートを職場管理者と運転者との間で振り返ることで、コミュニケーションの機会が増え、安全運転に向けた会話のきっかけになったそうです。

筆者紹介

株式会社スマートドライブ
編集部

株式会社スマートドライブ編集部です。安全運転・車両管理・法令遵守についてわかりやすく解説します。株式会社スマートドライブは、2013年の創業以来、「移動の進化を後押しする」をコーポレートビジョンに掲げ、移動にまつわるモビリティサービスを提供しています。SmartDrive Fleetは、1,700社以上への導入実績があり、車両に関わる業務の改善や安全運転の推進などに役立てられています。また、東京証券取引所グロース市場に上場しています。 SmartDrive Fleetは情報セキュリティマネジメントシステム適合性評価制度「ISMS認証(ISO/IEC 27001:2013)」を取得しています。

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