運転のプロが集まる渡辺建設。車両管理システム導入の決め手は「リアルタイム」と「使いやすさ」

運転のプロが集まる渡辺建設。車両管理システム導入の決め手は「リアルタイム」と「使いやすさ」
有限会社渡辺建設
有限会社渡辺建設
業種
建設業・運送業
管理車両台数
45台
事業内容
建設事業・運送事業・建設機械組立解体・重機預かり・軽貨物運送
地域
兵庫
従業員数
90名
活用目的
コスト削減 / 売上増加
利用デバイス
シガーソケット型

幅、長さ、高さ、総重量が一般制限値を超えたりする車両は特殊車両と呼ばれ、道路法第47条の2において、道路を通行する際は特殊車両通行許可が必要とされています。事業の一つに、重機類を運ぶ運送業を営んでいる渡辺建設さまは、配車係とドライバーとの連携、そして特殊車両が安全な走行ができる仕組みづくりに車両管理システムを活用されています。このインタビューでは、普通車とは異なる、特殊車両ならではの課題と施策についてお話を伺いました。

インタビュイー:
有限会社渡辺建設 運輸部 齊藤永治様
https://watanabe-construction.co.jp/

兵庫・大阪を中心に建設・運送業を展開

渡辺建設様の事業内容と、齊藤様の担当業務について簡単にご紹介いただけますでしょうか?

兵庫県神戸市で建設・運送業を営む渡辺建設のメイン事業は2つです。1つは建設事業で、基礎工事や設計、施工、管理を一貫して行っていますが、そこでダンプトラック、ダンプトレーラーを使用しています。もう1つは、私たちは「回送」と呼んでいますが、重機やショベルカーをトレーラーやトラックに積みこみ、現場やお客様が希望する場所へお届けする運送事業です。建設と回送で管理している車両は全部で45台、SmartDrive Fleetは回送用トラック・トレーラー及びダンプトラックなどで活用しています。営業エリアは本社のある兵庫県と大阪府がメインですが、お客様からのニーズが増えているため営業区域の拡大を目指しており、今後トラックの台数も増やしていく予定です。

私は新規事業を担当しており、新たなシステムの導入をはじめ、新規事業を開始するためのいろいろな準備をしています。

ニーズが拡大されているとのことですが、建設業のお客様が増えているということでしょうか?

コロナによってマイナスの影響を受けている業界もありますが、私たちがお取引をしているお客様は多忙を極めており、回送も土木も拡張している状況です。

急な依頼にも柔軟に対応するため、リアルタイムな位置情報が重要だった

クラウド車両管理システムを導入しようと思った理由について教えてください。

同業他社でも車両管理システムを利用していると耳にし、自社でも導入を検討し始めました。

もっとも重視していたのは、リアルタイムで車両の位置情報が把握できることです。回送業の車両は一台につき3〜5件/日の現場を回りますが、宅配便のように固定のエリアやルートはありません。その時々で客先に一番近いトラックを向かわせることも多く、配送予定を立ててもその通りに進行することは少ないのです。導入前はその都度、配車係とドライバーが連絡を取り合って、配車係はドライバーの現在地を確認するために、何度も電話で連絡しますし、ドライバーにはハンズフリーでの対応を徹底させてはいるものの、運転中の会話は危険ですので、もっと良い手段はないかと模索していたのです。

リアルタイムな位置情報を重視したとのことですが、運行途中で急な業務を差し込むことも多いのでしょうか?

そうですね、朝の一便では走行ルートが決まっていますが、その後は現場の流れによって変化します。トラックのサイズによって向かえる現場も限られますから、今・どの車両が・どこにいるかを把握できることが重要なのです。毎回、電話で現在地を確認しているとドライバーの負担にもなり業務にも支障が出てしまいますが、現在は配車係が大きなモニターから位置情報を確認できるので、スムーズな連携が可能になりました。

今回SmartDrive Fleetを採用された理由は?

配車係の業務効率向上とドライバーが運転に集中できる環境を用意するために、車両管理システムの導入を決め、比較検討しました。重視したのは、前述の通り車両の現在地が確認できることと、シンプルで使いやすい画面であることです。

車両の現在地を割り出し、早急に配車指示を出すことを最優先に考えていたため、GPSの更新頻度は非常に重視しました。他社システムでは、数分ごと更新でしたが、SmartDrive Fleetはリアルタイムの位置情報が表示されますよね。それに、パソコンが得意なスタッフが多いわけではないため、分かりやすくシンプルに使えることも必須要件でした。5社と比較検討をした結果、この2つの要件を満たしていたのが、SmartDrive Fleetだったのです。決定打になったのは、私たちにとって使いやすく、一番シンプルだったことですね。

トラックにはデジタコ、またはアナタコを装着されていますか?

はい、もちろんです。デジタコと一体型のシステムも検討はしたのですが…機能が多すぎる、価格的に見合わないなど、私たちが求めるものではありませんでした。

他社から、スピードが管理できたり、急カーブを検知して適正に運転できているかを判断したりするシステムがあると案内されたのですがが、私たちが利用しているトレーラーなどの車種は、後ろに荷物を積んでいると、普通にブレーキを踏むだけで大きなG(重力加速度)掛かってしまうんです。ですから、それだけで運転が悪く捉えられてしまうのはどうなのかな、と。スピードだけならまだしも、急カーブの検知機能は必要ないという結論に至りました。

シンプルで手軽なシステムを探す中で、SmartDrive Fleetを選んでいただけたのですね。

弊社のニーズに一番フィットしたのがSmartDrive Fleetでした。車両管理システムを導入する前は、電話とラインでやり取りをしていましたが、導入後は現場へ向かう際の連絡も作業完了の報告も不要になり、ドライバーからも「楽になった」とポジティブな声が上がっています。

配車係にも、ドライバーにも、管理者にも。導入で得た多くのメリット

導入したことで、具体的にどのようなメリットがありましたか?

一番のメリットは、配車係の負担を軽減できたことです。現場に行って大型車両が入れなかった時、差し込みで緊急の仕事依頼をしたい時など、全車両の現在地がひと目で把握できるため、刻々と変わる状況にも、臨機応変に対応することができるようになりました。

実は当初、一部のドライバーから「監視されているみたいで嫌だ」と、反対の声が上がっていたんです。しかし、導入によって電話連絡が減り、ドライバーが運転に集中できる環境を整えることができましたし、結果として業務効率も上がり、大幅に負担を減らすことができましたので、今はポジティブに捉えてもらっていると感じます。

また、管理者としては、ドライバー一人ひとりに適切な運転教育ができるというメリットもあります。大型トレーラーには特殊車両通行許可証というものがあり、決まった道路を走行しなければなりません。例えば、阪神高速は重機運搬用トレーラーの走行が許可されていないのですが、それを知らずに阪神高速を走ってしまい、万が一の事故を起こしてしまったら…大変なことになってしいます。リアルタイム画面からも走行履歴からも、通行不可能な道路の走行がわかりますから、監視の面でも教育の面でも、企業のリスクマネジメントとして役立っています。

車両管理システムの導入で業務効率が上がったとのことですが、売り上げにも影響はありましたか?

そうですね、車両管理システムがどの程度寄与しているかまでは把握していませんが、実際に業務効率は上がりましたし、それによって売り上げも向上しています。また、お客様からお電話をいただいた際にも、管理画面を見て即座に回答したり、調整したりできるようになったため、お待たせすることもなくなりましたし、機会損失も無くなった気がします。お客様の満足度向上にも貢献していると考えています。

企業とドライバーを守るためにも活用

重機が走行できる道路は決まっているとのことでしたが、もし、ルールを守らなかった場合、ドライバーや企業に何かペナルティはあるのでしょうか?

特殊車両の場合、走行が許可された道路を走行しなければ、ドライバーはもちろん、私のような運行管理責任者、そして企業、代表取締役にもペナルティが課されます。

手間のかかる作業ではありますが、弊社で使用しているトラック・トレーラーの場合、走行する道路の許可証申請は必須です。

特殊車両通行許可証のイメージ
[引用:いろいろな特殊車両通行許可証の見本 | 特殊車両通行許可申請サポート]

道路法で特殊車両は通行許可を取得することが定められていますし、重機などの大型車が交通事故を起こした場合、警察は必ず許可証について尋ねてきます。以前、弊社のダンプトレーラーが乗用車に突っ込まれたことがあり、その際、一番に聞かれたのが特殊車両通行許可の有無と積載量でした。

その時も、SmartDrive Fleetのリアルタイム画面を見て、どこでどの車両が事故にあったのかすぐに確認し、今走行している道路が許可証を取得している道であることが即座に把握できましたので、会社としても安心感がありましたね。

SmartDrive Fleetでは走行履歴が実績として残ります。認可されたルートを走行したというエビデンスを残す意味合いでも利用ができますね。

そうなんです。実際に、どのようなルートを通ったのかを問われ、すぐに明示することができますので、警察の方も納得してくださいます。たとえこちらに非がなくても、大きな車体の方が、何か原因があるはずだと疑われやすいのは事実。それに、走行したルートが記録されると分かれば、ドライバー本人も申請された道路のみを運転しようという意識が強くなるのです。そういう点では、通行許可申請を提出する、GPSを活用して走行軌跡を記録する、積載量を守る。これらのことが、運転手を守ることにもつながると考えています。

SmartDrive Fleetを導入して本当によかった

御社から要望を頂いていたリアルタイム画面への渋滞情報表示ですが、直近のアップデートで通常機能に追加いたしました。アプリのボタンを一つ押していただくだけで、この先の道路が混雑しているか、空いているかがご確認いただけるようになっています。

それは嬉しいです。ありがとうございます。ダンプ、トレーラー、普通のトラック、軽トラックなど、車両タイプを判別しやすくするために、車両アイコンの色分け機能を要望していましたが、こちらもすぐに対応して頂けたので、本当に助かりました。渋滞情報も今後ぜひ、使わせていただきますね!

今後もお客様からのご意見を伺いながら、機能追加を検討していきます。弊社のサービスに期待することがあればお教えください。

今回、インタビューを受けることを社長に報告しましたら、「SmartDrive Fleetを導入して、本当に良かった」と話していました。SmartDrive Fleetは、弊社にとって必要な機能がすべて揃っていますし、運用も定着しているので、今のところ大満足です。

あとは、同業他社にももっと普及すれば良いなと思っています。私たちも密かに宣伝しています(笑)。

この業界は、アナログで管理することが多いので、はじめは抵抗があるかもしれませんが、実際に利用すれば役に立つことがはっきりわかると思うんです。大阪にも兵庫にも同業他社は多くいますから、利便性や認知度がもう少し広がれば、車両管理システムが一気に普及し、より安全かつみんなが得する社会になるのではないでしょうか。

筆者紹介

株式会社スマートドライブ
編集部

株式会社スマートドライブ編集部です。安全運転・車両管理・法令遵守についてわかりやすく解説します。株式会社スマートドライブは、2013年の創業以来、「移動の進化を後押しする」をコーポレートビジョンに掲げ、移動にまつわるモビリティサービスを提供しています。SmartDrive Fleetは、1,700社以上への導入実績があり、車両に関わる業務の改善や安全運転の推進などに役立てられています。また、東京証券取引所グロース市場に上場しています。 SmartDrive Fleetは情報セキュリティマネジメントシステム適合性評価制度「ISMS認証(ISO/IEC 27001:2013)」を取得しています。

資料ダウンロードSmartDrive Fleet
導入事例をまとめてご紹介

資料イメージ1資料イメージ1

SmartDrive Fleet を使って業務効率化や労務管理、
安全運転推進などを実現している成功事例をご紹介します。

Page
Top