安全運転のために!初心者ドライバーが心がけたい12のこと
現代社会において、車は日常の主たる移動手段になっています。
しかし、運転免許証を取得したばかりの頃はやはり緊張するもの。さらに近年では、「運転免許証を持ってはいるが、本格的な運転は会社入社後が初めて」という人も増えてきています。
とはいえあまりにガチガチになって運転していると、かえって危険なことにもなってしまいかねません。
そこで今回は、初心者ドライバーの方向けに、安全に快適に走るためのチェックポイントを紹介していきます。免許は以前取得したけど、しばらく運転していなかったという方も初心に返るという意味で、チェックしていただければと思います。
目次
乗車姿勢
まずは乗車姿勢からです。武道でもスポーツでも、構えというのは大切ですよね。これは運転でも同じことです。
少し後ろへ座ってみる
慣れない運転で緊張してしまい、お腹がハンドルにぶつかってしまうほどシートを前に引いて体を近づけ、ガチガチになってすぐ前を見ている、ということはありませんか?
これでは肩に力が入りすぎて凝ってしまいますし、直前だけを見ていては、たとえ一般道であっても広い視界を確保できません。1段でも2段でも良いので、シートを多少後ろに下げてみましょう。そうするとドラミラーが見やすくなるのではないでしょうか。
ボンネットにミラーがついていたフェンダーミラーの時代は、乗車位置による見え方にあまり違いはありませんでした。しかし、現在多くの車に採用されているドアミラーは運転手とミラーの位置が近いため、シート位置が少し違うだけで見え方が変わってきます。
さらには、左前方の視界も広くなったことに気づくと思います。
ハンドルへの距離は、足元のペダル位置にもよりますが、ハンドルへ両手を伸ばして肘が少し下がるぐらいの位置がちょうど良いと言われています。下がったことで前が見えにくいと思ったら、シートを上に上げてみましょう。さらに視界が広くなるはずです。
ドアミラーの合わせ方
次にドアミラーの合わせ方ですが、よく「車体の1/3がミラーに写るように」と言われます。しかしこれも、視界を広くするという点では必ずしも1/3も写す必要はありません。
車体の1/3が写る位置に合わせた後で、ミラーを外向きに動かしてみましょう。今まで写らなかった後ろの景色が見えてくることに気がつくはずです。
車の運転とは、走りながら刻々と変わる状況を的確に判断して、ハンドルやペダルの操作をするという動作を連続して行うことです。事故を避けるためにも、なるべく視界を狭めないようにしながら自分に合ったミラーの位置を探していきましょう。
視線は遠くへ
次は視線を遠くへ向けてみましょう。人が歩く速度は時速4キロですが、車はその10倍以上のスピードで走っているため、より遠くも視界に入れておくことは、安全運転のための必須条件です。
道路上で車の流れ全体を見ることも大切です。前方だけではなく、時々ミラーで後ろを見ることで、緊急自動車の通過や周囲の危険運転の車両に気づくことができ、追突事故の「むち打ち」もある程度防ぐことができます。
運転操作
バックするときは、内側の後輪が軸になるイメージで
運転に慣れていない人にとって難敵と言えるのが駐車などで必要になるバック。ハンドルをどう回せば車がどう動くか、なかなか難しいのではないでしょうか。
そこで覚えておくと良いのは、バックする場合、車は後輪内側のタイヤを軸にして回るというイメージです。バックしながらハンドルを右に回せば、右の後輪が軸になるということです。
これを「内輪差」と言い、最も内側を通るのは右側のリアタイヤです。この感覚をつかむとバックへの苦手意識も軽減されると考えます。
駐車場は、バックで入れたほうが出るときに楽
駐車場の枠が横にたくさん並んでいるとき、前進で入れていませんか?
前進で停めてしまうと、出るときにハンドルを切ろうにも、左右に車があって思うように切れないことがあります。車は前輪タイヤが左右に動きますので、必然的に車体前方も左右に動くため、より車の周辺環境に注意して進む必要が出てきます。
バックで侵入して駐車し、前進で出るほうが事故の可能性も大きく下がります。
アクセルもブレーキも踏んでいないときがある
ドライバーの中には、信号で止まるときなどを除き常にアクセルを踏んでいる、という方がいます。しかし、前方の信号が赤である場合、その手前ではアクセルもブレーキも踏む必要はありません。
そうすることで燃費は良くなりますし、ブレーキパッドの減りも軽減されます。もちろん不測の事態に備えていつでもブレーキを踏めるようにしておくことは必要です。
交差点での注意事項
右折の信号待ちでは、ハンドルは直進状態にする
右折しようとしているとき、車体とハンドルを直進状態にして(A)待っていますか? あるいは(すぐ曲がれるように?)車体は斜め、ハンドルも切って(B)センターラインをまたいで待っていますか?
正解は(A)です。
対して(B)は、2重に危険なのです。
1つは、車体が斜めになルコとで後部面積が大きくなり、追突されるリスクが高まります。
2つめは、追突された場合に対向車線に飛び出してしまうことで、対向車からも衝突される恐れが発生し、最悪の場合前後から挟まれてしまいます。
道路を走っているのは車だけではない
当然ながら道路を走っているのは車だけではありません。
右折でも左折でも、車の陰にバイクや自転車、歩行者がいることがあります。
特にバイクは小さいうえにスピードが出るため、交差点を通過する車の陰にいることがあります。それに気づかずに対向車がアクセルを踏むと、車に続いて走ってきたバイクと衝突してしまいます。
これは、交差点におけるバイク事故で最も多い「右直事故」です。
ただでさえ交差点は事故が多いので、視界は広くとり、一呼吸置いてからの操作を心がけましょう。
点検
タイヤ交換の手順を把握しよう
メンテナンスや修理が苦手なドライバーは多いものですが、タイヤ交換はマスターしておきましょう。
パンクだけでなく、冬季にスタッドレスタイヤに交換することもあります。その都度用品店やガソリンスタンドに持って行っては運搬も費用も大変ですし、突然雪が降り出したときなど、交換客が殺到して何時間待つかわからないこともあります。
方法は簡単で、車載のジャッキとホイールレンチでできます。できれば十字型のレンチを持っておくのがいいでしょう。車載レンチはL字型なので、足で踏むなど強い力で締めると、ホイールボルトを曲げてしまう恐れがあるためです。
オイル交換のサイクル
同時に覚えておきたいのは、オイル交換のサイクルです。
販売店やリース会社から点検案内が来るとしても、走行距離は皆まちまちです。したがって交換タイミングも車によって異なってきます。交換サイクルはしっかりと把握していなければなりません。
オイルはエンジンにおける血液のようなもので、走行距離に応じて汚れてきます。血液は呼吸によって常に綺麗に保たれていますが、オイルは交換しないことには綺麗にはなりません。あまりに交換しないでいると、エンジン内部を摩耗させてしまいます。
市販の車の場合、オイルにもよりますが、5,000キロから10,000キロで交換するといいと言われているため、参考にすると良いでしょう。
法人車両の場合、点検記録は共有できる状態に
法人で車両を利用している場合、「車検」「日常点検」「法定点検」など、定められたタイミングで検査を行う必要があります。ドライバーは「管理は総務部がやっているから問題ない」と思うかもしれませんが、ドライバー自身が点検の日時や結果を把握しておくことは、突然のトラブルや事故を未然に防ぐことにも繋がります。
法人車両の点検について、詳しくはこちら
車の法定点検と日常点検。車検との違いは?総務・管理者なら知っておくべきポイントまとめ
その他
車は綺麗にしておけば故障も減る
「洗車はメンテナンスの基本」という言葉があります。
この言葉には、2つの意味があります。
1つは「いつも洗車して綺麗にするほど車を大切にしていれば、故障も減り、長持ちする」という意味で、泥だらけの車は見た目が汚いばかりか、泥が錆の原因にもなり、実際にドライバー自身が車に無頓着なことも多いです。また、車が会社のロゴを掲載した社有車であった場合、メンテナンスの行き届いていない車に乗っていることは、そのまま企業イメージの低下にもつながりかねません。
もう1つの意味は「洗車しながら故障や不具合を見つけることがある」ということです。
法人車両であれば日常点検は業務の一貫として含まれている場合が多いですが、洗車しながら車体各部をチェックすることで、車を隅々まで見る習慣がつき、ボディやホイールの傷、ホイールナットの緩み、灯火類の玉切れ、ウォッシャーノズルの詰まり、ガラスの傷などの変化に気がつきやすくなります。
自分の運転を振り返る
「自分の運転は安全なのか?危険なのか?」というのは、ドライバーであれば誰もが不安に思うもの。自分の運転を第三者に評価してもらう仕組みは非常に重要です。
スマートドライブはクラウド型車両管理システム「SmartDrive Fleet」を提供していますが、同システムは運転のクセを可視化し、ハンドリング、加速、減速の3点で数値化します。
客観的な指標が取れるシステムの多くは法人向けとなっていますが、社有車を運転する機会のある方は、ぜひ活用してみてください。
車両管理・アルコールチェックの課題解決をSmartDrive Fleetがサポートいたします。以下から気軽にご相談ください。
まとめ
いかがでしょうか。
車を運転することが怖いと思う場合もありますが、安全運転に心がけ、距離と時間をかけることで、やがて運転技術は安定していくものです。是非ご自分に合った運転スタイルを見つけ、車の運転が安全で楽しいものになることを願っています。