勘違いに注意!車のバッテリーを長持ちさせる正しい方法〜元整備士が教える車の知恵その2〜
最近はハイブリッド車や電気自動車など、そう簡単にバッテリー切れを起こす車は少なくなりましたが、それでもまだまだ鉛バッテリーを使う車は多いものです。
ところでバッテリーって実際どれぐらいのお値段で、どれぐらいの耐用年数が想定されているかご存じですか?今回はバッテリーの仕組みから、長持ちさせるコツまでを解説していきます。
まるわかり!車両管理のはじめ方編
SmartDrive Fleet導入実績
車両管理を実施するにあたって重要な「車両管理規程」を作成する9つのポイントをご紹介しております。また、車両管理規程の作成に役立つテンプレートもご用意しております。
バッテリーの仕組みと交換頻度
軽自動車などに使われる40Bというサイズのバッテリーは、そのもののお値段が約4千円~5千円程度、あとは作業工賃となりますが、普通自動者に多く使われている55Bというサイズのバッテリーは9千円~1万円程度、またそれ以上のサイズになるとさらにお値段は上がります。
通常、これらのバッテリーのメーカー保障期間は2年~3年間となっていますが、普段あまり車に乗らない方はそれよりも短いサイクルで交換をしなければいけない場合があります。それはなぜでしょうか?
バッテリーというのは、エンジンがかかっている時の余剰電力を利用し自動で電気がチャージされていきます。しかし、逆に言えばバッテリーというのはエンジンがかかっていない時は充電されず、「自己放電」という自然放電現象によって何もしなくても充電が減っていってしまいます。
バッテリー上がりの原因の多くもこの「自己放電」によるもので、バッテリーはその性質上、一度自己放電が進みバッテリーの中の電力が空になってしまうと、どんどんと劣化を進めてしまいます。
いわゆる完全放電という「バッテリーの中の電気が空」の状態を作り出してしまった場合、その劣化のスピードは相当なものとなり、場合によっては一度の完全放電によりバッテリーが使用できなくなってしまうこともあるほど。
こういったケースの場合メーカー保証は効きませんので、基本的に自腹でバッテリーを交換する事になってしまいます。私がつとめていた会社のお客様の中には、1年の内10回ほどしかお車に乗らないというお客様がおりましたが、3~6ヶ月に1回バッテリーの自己放電によるバッテリー上がりを起こし、1年に約2回のバッテリー交換を行っていらっしゃいました。
そうなると当然ながら部品代はうなぎ登りですし、バッテリーを交換する以上、作業工賃もかかりますから値段はさらに高くなります。
車両管理・アルコールチェックの課題解決をSmartDrive Fleetがサポートいたします。以下から気軽にご相談ください。
定期的に長くエンジンをかけることが重要
こうした自体を防ぐためにはどうしたら良いのかと言いますと、「定期的に長くエンジンをかける事」が最も重要です。一般的によくある勘違いとしては、「片道5分ぐらいのスーパーによく買い物にいくからバッテリーも充電されているはずだし大丈夫だ!」というもの。
実際にはバッテリーの充電は30分程度エンジンをかけっぱなしにしたり、できるだけ長い時間チャージしなければ、エンジン始動時に大きく失われたバッテリーの消費量を上回ること自体が難しく、短距離ばかり乗っていると逆にバッテリーの寿命を縮めてしまいます。
そんなに頻繁に長距離走れないよ!という方は、一週間に一度でもよいので30分~1時間程度運転するようにしておくと大抵の場合はなんとかなりますので、是非試してみてくださいね!